【入門】三角関数積和公式【数値計算】

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【入門】三角関数積和公式【数値計算】

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はじめに

の、

MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第5章 その21【三角関数積和公式①】

を書き直したもの。

フーリエ係数に至る道。
今回は三角関数の積和公式について。

【再掲】フーリエ係数に至る道

まずは、フーリエ係数に至る道を再掲。

  • 偶関数
  • 奇関数
  • 関数の内積
  • 三角関数の加法定理
  • 三角関数の積和公式
  • 重要な極限値
  • 三角関数の直交性
  • フーリエ係数

今回は三角関数の積和公式について説明する。

【再掲】三角関数の加法定理達

まずは、前回の三角関数の加法定理を再確認しておこう。
sin,cosと\(\beta\)に符号が付く付かないの計4つの式がある。

\(
\begin{eqnarray}
\sin(\alpha+\beta)&=&\sin(\alpha)\cos(\beta)+\cos(\alpha)\sin(\beta)\\
\sin(\alpha-\beta)&=&\sin(\alpha)\cos(\beta)-\cos(\alpha)\sin(\beta)\\
\cos(\alpha+\beta)&=&\cos(\alpha)\cos(\beta)+\sin(\alpha)\sin(\beta)\\
\cos(\alpha-\beta)&=&\cos(\alpha)\cos(\beta)-\sin(\alpha)\sin(\beta)
\end{eqnarray}
\)

\(\beta\)に符号が付く版は偶関数、奇関数の特性を利用して導出する感じ。

三角関数の積和公式

三角関数の積和公式も加法定理と同じく高校2年くらいでやるもの。
まともに使ったことが無いので私も正直忘れてるが。

端的に言うと、sin、cosの積を角度の和と差で表現し直すものになる。
前回の加法定理の組み合わせで求めることが可能。

このために、加法定理のおさらいをやった面がある。

sinとcosの積和公式

sinとcosの積和公式は以下で求まる。

\(
\begin{eqnarray}
\sin(\alpha+\beta)+\sin(\alpha-\beta)&=&2\sin(\alpha)\cos(\beta)\\
\sin(\alpha)\cos(\beta)&=&\displaystyle\frac{\sin(\alpha+\beta)+\sin(\alpha-\beta)}{2}
\end{eqnarray}
\)

このように、加法定理の組み合わせで求められてる。

cosとcosの積和公式

同じノリでcosとcosの積和公式も求める。

\(
\begin{eqnarray}
\cos(\alpha+\beta)+\cos(\alpha-\beta)&=&2\cos(\alpha)\cos(\beta)\\
\cos(\alpha)\cos(\beta)&=&\displaystyle\frac{\cos(\alpha+\beta)+\cos(\alpha-\beta)}{2}
\end{eqnarray}
\)

これはcosの加法定理を組合せになる。

sinとsinの積和公式

最後の積和公式はsinとsinの積。
以下で導出する。

\(
\begin{eqnarray}
\cos(\alpha+\beta)-\cos(\alpha-\beta)&=&-2\sin(\alpha)\sin(\beta)\\
\sin(\alpha)\sin(\beta)&=&\displaystyle\frac{\cos(\alpha-\beta)-\cos(\alpha+\beta)}{2}
\end{eqnarray}
\)

cosの加法定理の引き算で求められる。

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次のページでは「積和公式の変形」を行う。

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