【入門】連鎖律の前準備②【数値計算】

【入門】連鎖律の前準備②【数値計算】 数値計算
【入門】連鎖律の前準備②【数値計算】

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はじめに

の、

MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第4章 その30【連鎖律の前準備④】
MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第4章 その31【連鎖律の前準備⑤】
MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第4章 その32【連鎖律の前準備⑥】

を書き直したもの。

連鎖律を把握するための以下を解説。

  • 今回は商の微分公式について。
  • シグモイド関数の導関数。
  • シグモイド関数の導関数とオイラー法で求めた微分を比較するプログラムについて。

【再掲】連鎖律を把握するための知識

まずは、連鎖律を把握するための知識を再掲

  • 逆数の微分公式(済)
  • 積の微分公式(済)
  • 商の微分公式
  • シグモイド関数の導関数
  • 多変量関数の連鎖律
  • 勾配降下法

今回は、「商の微分公式」と「シグモイド関数の導関数」について

商の微分公式

前回の逆数の微分公式、積の微分公式。
今回の商の微分公式をこれら二つの合わせ技になる。

シグモイド関数の導関数を求めるのに商の微分公式が必要。
商の微分公式を導出するのに逆数の微分公式と積の微分公式が必要。
という因果関係になる。

まずは、商の微分公式を確認。

\(
\displaystyle\bigg\{\frac{g(x)}{f(x)}\bigg\}^\prime=\frac{g\prime(x)f(x)-f\prime(x)g(x)}{\{f(x)\}^2}
\)

相変わらず意味わからんものから意味わからんものに変形されとる。

先ほども言った通り、
商の微分公式は、逆数の微分公式と積の微分公式を使用する。
よって、逆数の微分公式と積の微分公式を再掲

逆数の微分公式

\(
\displaystyle\bigg\{\frac{1}{f(x)}\bigg\}^\prime=-\frac{f\prime(x)}{\{f(x)\}^2}
\)

積の微分公式

\(
\{f(x)g(x)\}\prime=g\prime(x)f(x)+f\prime(x)g(x)
\)

「商」は「逆数の積」ともいえる。
よって、以下の表現が可能。

\(
\displaystyle\frac{g(x)}{f(x)}=g(x)\cdot\frac{1}{f(x)}
\)

商の微分公式は\(\displaystyle\bigg\{\frac{g(x)}{f(x)}\bigg\}^\prime\)を解きたいだけなので、以下で導出できる。

\(
\begin{eqnarray}
\bigg\{\frac{g(x)}{f(x)}\bigg\}^\prime&=&g(x)\prime\cdot\frac{1}{f(x)}-\bigg\{\frac{1}{f(x)}\bigg\}^\prime\cdot g(x)\dots(積の微分公式を適用)\\
&=&g\prime(x)\cdot\frac{1}{f(x)}-\frac{f\prime(x)}{\{f(x)\}^2}\cdot g(x)\dots(逆数の微分公式を適用)\\
&=&g\prime(x)\cdot\frac{f(x)}{\{f(x)\}^2}-\frac{f\prime(x)}{\{f(x)\}^2}\cdot g(x)\dots(分母をそろえる)\\
&=&\frac{g\prime(x)g(x)-f\prime(x)g(x)}{\{f(x)\}^2}
\end{eqnarray}
\)

これが分かってるとシグモイド関数の導関数が簡単に求まるようになる。

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次から「シグモイド関数の導関数の導出」

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