親子で発見!学びの楽しさ#1(つるかめ算、連立方程式、逆行列)

親子で発見!学びの楽しさ#1(つるかめ算、連立方程式、逆行列) 数値計算
親子で発見!学びの楽しさ#1(つるかめ算、連立方程式、逆行列)

中学生的解法(連立方程式)

ここでは連立方程式の話になる。

つるかめ算はしらないけど、連立方程式はしってる!

という人は多いらしい。
今の親御さんの年代であっても小学校では扱ってないパターンは多いはず。
これは算術よりも、一般的な数学の概念やスキルに重点を置くようになった結果と言われている。

便利な算術ではあるけど、もっと一般的というか汎用的な方法があるから教えなくなったって感じ。
それが連立方程式ってことになる。

ただ、だからと言ってつるかめ算が不要というのも少し疑問ではある。
総当たり法による数字の変化に着目して、そこからルールを取り出して、
「もしすべてカメならば」のような仮説を設定するものがつるかめ算なわけなので、
連立方程式で代替できるから不要としてしまうのはもったいない気はする。

先ほどのつるかめ算を連立方程式で表現するとこうなる。

\(
\begin{eqnarray}
&x&+&y&=&20\\
2&x&+4&y&=&56
\end{eqnarray}
\)

\(x\)とか\(y\)とかが出てきただけで意味不明な気持ちになるかもしれないが・・・。

というわけ、少し表現を変えてみる。

\(
\begin{eqnarray}
ツル&+&カメ&=&20匹\\
2本×ツル&+4本×&カメ&=&56本
\end{eqnarray}
\)

さっきのつるかめ算と一緒というのがわかると思う。。

解き方は、こんな感じ。

\(
\begin{eqnarray}
x+y&=&20\\
x&=&20-y\\
2x+4y=56 に上記のxを代入\\
2(20-y)+4y&=&56\\
40-2y+4y&=&56\\
40+2y&=&56\\
2y&=&16\\
y&=&8\\
x+y=20 に上記のyを代入\\
x+8&=&20\\
x&=&20-8=12\\
\end{eqnarray}
\)

よって、ツル12羽でカメ8匹

つるかめ算と同じ答えになる

でも、つるかめ算で解けるなら連立方程式はいらない気もするかもしれない。

今回扱った連立方程式は、連立二元一次方程式というもの。
二元というのは2つの変数、つまりツルとカメの2つを扱っていると思えば良い。
つまり2次元。
一次というのは、べき数が1、つまり1乗の変数しか扱っていないという意味。
たとえば、連立三元一次方程式はこんな感じになる。

\(
\begin{eqnarray}
a_1x+b_1y+c_1z=d_1\\
a_2x+b_2y+c_2z=d_2\\
a_3x+b_3y+c_3z=d_3\\
\end{eqnarray}
\)

こうなるとつるかめ算では解けない。
これら含めて対処するには、連立方程式のように汎用性がある手法が必要ってことになる。

目的だけに着目すると、つるかめ算が教えられなくなったのもわかる気もする。
目的以外の発想とか着想まで含めると、つるかめ算の考え方も重要となる。

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