エンジン制御概要 クランク角センサ

エンジン

はじめに

クランク角センサの役割はエンジン回転数の算出につきる。
パルス波形の生成方法とそこからのエンジン回転数算出について記載する。

クランク角センサ概要

4ストローク1サイクルエンジンは、1サイクルを完結させるために吸気、圧縮、燃焼、排気の4行程を要する。
1サイクルはクランク2回転となる。

エンジン工程、吸気、圧縮、燃焼/膨張、排気

クランクには外周に歯を持つ鉄製の円盤(パルスホイール)が取り付けられており、この歯をホール素子、またはMR素子が検知しパルス波形を出力する。この波形の幅や数で回転角度を計測する。

パルスホイール、出力波形、ホール素子センサ、またはMT素子センサを使用

エンジン回転数の算出

吸気、圧縮、燃焼、排気の4工程の総和からエンジン回転数\(N_e\)を、算出する。
4工程の総和はクランク2周分。
クランク角センサのエッジ間時間\(T_{crk}\)をクランク2周分の総和を出したあとに
エンジン回転数\(N_e[r/m]\)に単位変換する。
$$N_e[round/min]=\frac{60[sec/min]}{\displaystyle\sum_{0tdc}^{2tdc}T_{crk}[sec]\frac{1}{2}[round]}$$

エンジン回転数算出モデル

Scilab、エンジン回転数Ne、クランクパルス

外部診断機とエンジン回転数

PID
(hex)
Data bytes returned Description Min value Max value Units Formula
0C2Engine RPM016,383.75rpm((A*256)+B)/4

SAE J1979要求としてMode$01のPID$0Cにて読み出し要求がある。
LSBが\(0.25[rpm]\)になっていることから、クランク角\(90[deg]\)以下の更新精度で計測することを暗に求めている。

まとめ

クランク角センサはエンジン回転数を求めるかなり重要なセンサとなる。
エンジン回転数は様々な制御ロジックに使用されており、エンジンの状態そのものと言っても良い。

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