【再掲】先ほどの定積分の結果
先ほどsin関数同士の内積と畳み込み積分は以下のようになった。
\(
\displaystyle\sin(mx)\cdot\sin(nx)=\int_{-\pi}^{\pi}\sin(mx)\sin(nx)dx
\)
つまり、sin関数同士は直交していることを示している。
しかし、一点問題があって、m=nの場合。
分母が
m=nでも自然数であることには間違いないから、変わらなそうな気もするが、
真面目に見ていくと・・・。
m+nが分母の方の式は\(\sin(\alpha x)=0\)であるので消える。
よって気にしなくてよい。
問題は、m-nが分母になっているところで、一見すると解が無くなる。
これが問題となる。
そこで再登場するのが「重要な極限値」
【再掲】重要な極限値
重要な極限値というとこれ。
\(
\displaystyle\lim_{x\to 0}\frac{\sin(x)}{x}=0
\)
今回の場合は、
\(x\)を\((m-n)\)として計算する。
\(
\begin{eqnarray}
&&\displaystyle\lim_{(m-n)\to 0}\frac{\sin\{(m-n)\pi\}}{m-n}\\
&=&\displaystyle\lim_{\alpha\to 0}\frac{\sin(\alpha\pi)}{\alpha}\pi\\
&=&1\cdot\pi\\
&=&\pi
\end{eqnarray}
\)
よって、答えは\(\pi\)
0ではないけど、\(\pi\)になるってもの予想外で面白い。
つまり、sin関数は全く同じ角周波数のsin関数の内積においては、
0ではなく。\(\pi\)のなる。
これはフーリエ係数を考える上で超重要となる。
まとめ
- sin関数同士の直交性を確認。
- 結果としてsin関数同士は直交していることになる。
- m=nの時のsin関数の内積を求める。
- 分母が0になるため、極限値を利用する。
- 結果としてはπになる。
- つまり、同じ角周波数のsin同士の内積は必ずπになる。
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