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はじめに
Modelicaのプログラミング言語としての簡単な説明。
Massモデル定義についてさらに掘り下げ、Flangeについて。
それに付随してModel間接続の話。
力学的接続には第3法則(作用・反作用)が関連する話。
などなど。
登場人物
博識フクロウのフクさん
イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1
エンジニア歴8年の太郎くん
イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1
Modelicaの剛体モデル
前回に引き続きModelicaモデルの話。
PartialRigidこと剛体モデルを再度貼っておこう。
partial model PartialRigid
"Rigid connection of two translational 1D flanges"
SI.Position s
"Absolute position of center of component (s = flange_a.s + L/2 = flange_b.s - L/2)";
parameter SI.Length L(start=0)
"Length of component, from left flange to right flange (= flange_b.s - flange_a.s)";
Flange_a flange_a "Left flange of translational component" annotation (
Placement(transformation(extent={{-110,-10},{-90,10}})));
Flange_b flange_b "Right flange of translational component" annotation (
Placement(transformation(extent={{90,-10},{110,10}})));
equation
flange_a.s = s - L/2;
flange_b.s = s + L/2;
end PartialRigid;
これの中のFlange_a、Flange_bってのが今回の話の焦点だね。
そうそう。
Flangeとは?
そもそもFlangeって何?
まぁ円筒形の物体って程度かな?
具体的に何ってものはないが、一応Wikipediaから定義を引用しよう。
フランジ(突縁,英: flange)とは、円筒形あるいは部材からはみ出すように出っ張った部分の総称。同じような形態ではあるがまったく異なる用途のものがいろいろあり、それぞれの分野で「フランジ」と呼ばれる。それぞれの分野の「フランジ」は相互にほとんど関連性はないが、つばのような形状をしている点では一致する。
Wikipediaより(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B8)
へー。
いろんな分野で使われる言葉であるが故に明確な定義がないってところかー。
というわけで先も言ったように
「円筒形の物体」程度に思っておけば良いよ。
ModelicaのFlange
Modelicaに於いてのFlangeの定義を見てみよう。
connector Flange "One-dimensional translational flange"
SI.Position s "Absolute position of flange";
flow SI.Force f "Cut force directed into flange";
end Flange;
FlangeはModelじゃなくて・・・。
connector?
構造的にはModelと同様なものではあるが、
主にブロック間の接続に特化した定義だね。
まぁ複数のModelを繋ぎ合わせるためのインターフェースと思っておけば良い。
SI.Force fの前のflowってなんだろ?
flowは
「接続されたポート間の総和がゼロとなる物理量」
を示すもので、
ModelicaのFlangeに於いては作用・反作用を実現してる感じだね。
作用・反作用?
運動の第3法則だな。
Wikipediaから引用しよう。
運動の第3法則(うんどうのだいさんほうそく、英: Newton’s third law)または作用・反作用の法則(さよう・はんさようのほうそく)は、2物体が互いに力を及ぼし合うとき、それらの力は向きが反対で大きさが等しいと主張する経験則である。一つだけで物体に働く力は存在せず、必ず逆向きで大きさが等しい力がどこかに存在している事を主張する法則である。
Wikipediaより(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%8B%E5%8B%95%E3%81%AE%E7%AC%AC3%E6%B3%95%E5%89%87)
ほー。
これを簡単に実現してくれる接頭辞ってことか。
Modelicaを使うには?
Modelica言語の文法的な話はなんとなーくわかってきたけど、
実際に動いている状態を見ないとピンとこないなー。
Modelicaをサポートするツールはいろいろあるけど・・・。
さくっと試せるのとか無いの?
あるよ。
どういうツール群があるか次回紹介してみよう。
その中から使いやすいのを選ぶって感じかな。
まぁほぼ一択な気はしてるけどねー。
じゃーよろしくー。
まとめ
まとめだよ。
- Flangeの説明。
- 様々な領域で使われる用語ということもあり「円筒形の物体」程度の定義。
- ModelicaのFlange。
- connectorタイプでModel間の接続用インターフェース。
- flow接頭辞は運動の第3法則(作用・反作用)を実現するのに便利。
- 力(Force)の宣言で利用されてる。
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