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はじめに
前回は、FMI仕様の在り処(FMI-Standard)やFMU/FMIのコンセプトレベルの話をした。
(MATLAB/SimulinkのS-Function相当。これを標準化したようなものがFMU/FMI)
今回は、FMU/FMIのそもそもの狙いの部分について。
(特に完成車メーカ側が楽したいって感じが・・・)
登場人物
博識フクロウのフクさん
イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1
エンジニア歴8年の太郎くん
イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1
FMU/FMIの存在価値
そういえば、FMU/FMIってどういう使われ方をしてるのかな?
「MATLAB/SimulinkのS-Function相当」って言われちゃうと、
もうS-Functionでいいんじゃない?
って思っちゃう。
なるほど。
確かにそうだね。
特に自動車業界だとMATLAB/Simulinkの普及率は高いわけだから、
S-Functionってだけでも標準的なものと言えるだろう。
ってことはFMU/FMIに存在価値はない?
流石にそんなことはないよ。
ちゃんと自動車業界なりの狙いみたいなのはあるよ。
FMU/FMIの自動車業界なりの狙い
自動車業界なりの狙い?
例えば?
そうだねー。
自動車業界って車の部品をサプライヤが完成車メーカに収めて、
完成車メーカが組み合わせて自動車とする、
いわゆるサプライチェーンってのがある。
確かにそうだね。
エンジン作ってるところもあれば、
トランスミッションをつくってるところもある。
昨今のEVシフトでモータ、バッテリーなんてものの増えた。
動力伝達系であるパワートレインだけでも結構あるよねー。
完成車メーカからすると、MILSとかSILSで事前シミュレーションしたいが、
各部品仕様は各サプライヤ握っており、
ブラックボックスまでは行かなくともグレーボックス。
仮に仕様がオープンだとしても、それを元にモデル化するのも相当大変だ。
大変と言うか作りたくないなー。
ということで、サプライヤから納入する部品と同等の振る舞いをするモデルモジュールを発行してもらい、
完成車メーカ側でうまくつなぎ合わせてプラントモデルを完成させたいって動機が出てくる。
あ!
それがFMU/FMIか!
そうそう。
FMU/FMIの大雑把な利用シーン
まぁ上で行った話をざっと絵にまとめてみた。
ほー。
こういう使い方になるのかー。
確かにこれは便利かも。
そういえば、
「プラットフォーム(Simulink,LabView等)」
ってあれど、別ツール上で複数のFMU/FMIを繋げらえるって感じなのかな?
そうだね。
そういう使い方が想定されている。
まぁSimulinkで使えるってので大体OKな気はするけど、
他にどういうツールがあるのか知っておきたいなー。
じゃー次回までに調べておいて。
あ、調べてくれ・・・。
え??!
僕が調べるの?!!
たまには自分で調べてきてよ。
適当にググったのもを表でまとめる程度でよいからさ。
じゃぁ調べてみるかー。
まとめ
まとめだよ。
- FMU/FMIの存在価値について確認。
- S-Functionと同等とすると存在価値が薄くなる。
- 自動車業界なりの狙いはある。
- サプライヤから納入される部品と同等の振る舞いするモデルモジュールをもらい、完成車メーカ側で統合する。
- FMU/FMIはSimulink、LabViewをプラットフォームとして入出力を繋げられる。
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