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はじめに
前回はMDF仕様単体の有用性として以下を確認した。
- 計測生値以外の情報も格納されている。
- 異なるファイルとの同期を取り易い構造になっている。
これらは「MDF仕様単体の有用性」ということなので、
つまりは「MDF仕様単体以外の有用性」もあるって理屈にはなる。
登場人物
博識フクロウのフクさん

イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1
エンジニア歴8年の太郎くん

イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1
MDF仕様単体以外の有用性

そういえば、前回の最後に
「と、ここまでがMDF仕様単体としての有用性だな。(キリッ)」
って言ってたけど、これはつまりMDF仕様単体以外の有用性もあるってことなのかな?

(うーん「(キリッ)」ってのは入ってなかったと思うんだけどなぁ)

まぁ他の仕様との関連性に於いての有用性があるってことだな。

他の仕様?

例えば・・・。
これもASAM仕様の一つなんだけど
ODS(Open Data Service)というものがある。
ASAM ODS(Open Data Service)

ODS(Open Data Service)?
これまた特徴の無い名前だなー。

ODSの詳細はASAMの公式を参照した方が早いな。

またまた英語かー。
要約よろー。

(機械翻訳で良いからちゃんと読んでよ・・・。)

ざっと要約すると・・・。
- 車両やそれに内包されるコンポーネントのテスト自動化にあたり、表現の曖昧性に課題があった。
- よって、データ管理にあたっての標準化が必要となった。
- 標準化すべき大項目は以下。
- どこにどのような計測データがあるのか。
- 何を対象にテストしたのか。
- 何を使用してテストしたのか。
- どのテストが実施されたのか
- テストの目的は何か。
- 誰がテストしたか。
- いつテストしたか。

ざっくり言うとテスト管理のパラメータの標準化ってことになるのかな?

そうだね。
パラメータの標準化なので、データモデルが定義されることになる。
ASAM公式から持ってきた画像になるが、以下のようなデータモデルが定義されている。

MDFとODSの関連性

で、このODSがMDFとどう関係するの?

先ほどのデータモデルの画像の中のMEASURMENTS領域とDIMENSION&UNIT領域がMDFと関係する。
これらはMDFが内包しているデータとおおよそ一致するんだよね。

おー、ということはMDFをimportする機能もあったり?

仕様としては定義されていないのだけど、自動車業界としては何とかimportできるように動いてるようだね。
ただ、MDFとODS自体は全く異なる文化で育ってきた仕様なんで中々単純には行かないようだ。

ほう?
なんかそういう他人が困ってる系の話はもうちょっといろいろ聞きたいな。

(「他人の不幸は密の味」ってやつだな)
まとめ

まとめだよ。
- MDF仕様単体以外の有用性としてASAM ODSとの連携がある。
- ASAM ODSはテスト自動化にあたり、表現の曖昧性に課題とした仕様。
- ざっくり言うと「テスト管理のパラメータの標準化」。
- ASAM ODSの中のMEASURMENTS領域とDIMENSION&UNIT領域がMDFと関係する。
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