【XCP】最小構成のMBD事例 第2章 その195【AUTOSAR①】

【XCP】最小構成のMBD事例 第2章 その195【AUTOSAR①】 事例
【XCP】最小構成のMBD事例 第2章 その195【AUTOSAR①】

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はじめに

前回まではXCP BasicとPyXCPの組み合わせでXCPonCANの通信実験をやってきた。
RAM書き込みに於いてPythonであるが故のオーバーヘッドとSET_MTA、DOWNLOADの2つのコマンドを投げることのオーバーヘッドが見受けられた。
特に後者を回避するにはSTIMの機能が必要。
しかし、XCP BasicはSTIM未対応。
よって、別のXCPスレーブIPを探す必要がある。
という結論に至った。

今回はそのXCP Basicとは別のXCPスレーブIPについての話となる。

登場人物

博識フクロウのフクさん

指差しフクロウ

イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1

エンジニア歴8年の太郎くん

技術者太郎

イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1

XCP Basicとは別のXCPスレーブIP?

太郎くん
太郎くん

で、XCP Basicとは別のSTIMに対応したXCP Basicとは別のXCPスレーブIPを探すって話だったけど、なにか見つかった?

フクさん
フクさん

一応見つけた。

太郎くん
太郎くん

おー!
探せばあるもんなんだねー!

太郎くん
太郎くん

ちなみになんて名前?

フクさん
フクさん

AUTOSAR-XCPってやつだねー。
ここで公開されてた。

AUTOSAR

太郎くん
太郎くん

AUTOSARというと以前、診断通信関係でやった気がするな―。
CanTpとかDCMとか。

太郎くん
太郎くん

大体ここらへんでやったと思う。
(実際はこの記事以降しばらくはAUTOSARだったけど。)

フクさん
フクさん

そうだね。
この時は診断通信プロトコルを実現するCanTpと
各種診断サービスを実現するDCMというBSWを試した。

太郎くん
太郎くん

ということは、
今回はXCPを実現するBSWがあるってことになるのかな?

フクさん
フクさん

その認識でOKだ。

太郎くん
太郎くん

でも、CanTpもDCMも使いこなすまで結構苦労したよ?
大丈夫なの?

フクさん
フクさん

ぶっちゃけXCP仕様はシンプルだ。
よって、AUTOSARのXCP BSWの仕様もシンプルなんで、
CanTp、DCMで苦労したコンフィグレーションに悩まされることは少ないはずだ。

太郎くん
太郎くん

ほー。
それはいいな。

ライセンスについて

太郎くん
太郎くん

ちなみにライセンスはどうなってるのかな?
XCP BasicはVector社が責任を負わないことを前提に無償で使って良いって感じだったけど。

フクさん
フクさん

今回見つけてきたAUTOSAR-XCPはいわゆるLGPLとなる。

太郎くん
太郎くん

LGPL?プロパンガス的なやつ?

フクさん
フクさん

それはLPGだ!

フクさん
フクさん

別名で劣化GPLとも言うね。

太郎くん
太郎くん

GPL!!
それだと利用したらコード開示義務とかが発生するヤツじゃん!!

太郎くん
太郎くん

あ、でも「劣化」ってついてるから実はそこら辺の義務は無くなってるとか?

フクさん
フクさん

いんや。
LGPLもGPLと同様に開示義務は発生する。
違いはリンクする場合はその限りではないってところだな。
まぁそこらへんは次回説明しよう。

まとめ

フクさん
フクさん

まとめだよ。

  • XCP Basicとは別のXCPスレーブIPを見つけてきた。
    • その名はAUTOSAR-XCP。
    • 以前やったCanTp、DCMと同じくAUTOSAR-BSWのXCP仕様に準拠したもの。
  • ライセンスがLGPL。
    • よって、条件によってはコード開示が必要になり、商用利用としては難しい場合がある。

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