【XCP】最小構成のMBD事例 第2章 その148【XCP Basic②】

【XCP】最小構成のMBD事例 第2章 その148【XCP Basic②】 事例
【XCP】最小構成のMBD事例 第2章 その148【XCP Basic②】

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はじめに

「HILSもどき」とXCPを連携させて何かしらをやる予定。
XCP自体は以前Bypass関連で扱ったことがあるが、
その時はECU内部のアルゴリズムの疑似化だった。
対して、今回の利用方法はECUの外側の疑似化。

ここらへんの話をもう少し詳しく説明予定。

登場人物

博識フクロウのフクさん

指差しフクロウ

イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1

エンジニア歴8年の太郎くん

技術者太郎

イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1

ECUの外側の疑似化

太郎くん
太郎くん

で、前回の話で出てきた「ECUの外側の疑似化」とXCPの関係についてだけど、どういった意味になるの?
元々HILSだから「ECUの外側の疑似化」は出来てるわけだからXCPは関係無いような気がするのだけど?

フクさん
フクさん

ポイントはECUとHILSの間のインターフェースだね。

太郎くん
太郎くん

前回までだと、それをCANで実現したパターンだったけど、
それのXCP版があるってイメージ?

フクさん
フクさん

そうそう。
そのイメージであってる。

フクさん
フクさん

一応、ざっと絵を描いてきてた。

HILSとXCPの関係、FMU、XCP、センサ入力、f(x)、アクチュエータ出力

XCPによる入出力

太郎くん
太郎くん

これは・・・。
雰囲気はBypassと似てるけど・・・。

太郎くん
太郎くん

いや、なんか違うぞ!
XCPの読み書きの方向がBypassと真逆なのか?!

フクさん
フクさん

正解だ。

フクさん
フクさん

Bypassの時はECU内部アルゴリズムをPC側で疑似化することが目的だったので、
センサ入力をXCPで吸い上げて、
PC側のモデルで演算。
その結果をXCPでアクチュエータ出力手前に書き込み。
って流れだった。

フクさん
フクさん

対して、今回は、
センサ入力の代わりにPC側のHILSで演算した結果をXCPでセンサ入力として書き込み
ECU側で演算した結果をXCPで読み出して、PC側のHILSへ渡す
って流れだ。

太郎くん
太郎くん

なるほど。
確かにECUとHILSの間のインターフェースの役割をしてるね。

XCPを利用する上での欠点と利点

フクさん
フクさん

欠点としては
センサ入力部分、アクチュエータ出力部分の検証はできないってのはある。
対して利点は、
物理的な制約無しで直接ECUへHILSの演算結果を渡せる。
ってところだね。

太郎くん
太郎くん

これも使い分けってことだね。

フクさん
フクさん

CAN、ADC、DAC、PWMと違って物理インターフェース周りの調整が要らないからね。
センサ情報、制御情報が埋まってるRAMのアドレスが分かっていればOKだ。

太郎くん
太郎くん

それはいろいろ楽そうだ。
確かに試してみたくはなるねー。

フクさん
フクさん

というわけで次回からはXCP関連の実現方法考えていく。

まとめ

フクさん
フクさん

まとめだよ。

  • ECUの外側の疑似化にXCPを使うってのはインターフェースをXCPにするってことだった。
    • 以前やったBypassとはデータの流れは逆向きになっている。
  • XCPで直接RAMの読み書きを行うことで物理的なインターフェースの制約を無視できる。
    • 逆に物理的な制約に紐づいた検証はできないという欠点はある。

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