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はじめに
の、
MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第2章 その27【最小二乗法㉖】
を書き直したもの。
平均、分散、共分散を用いた1次関数最小二乗法の係数算出について。
Juliaを使用して算出してみる。
数式再掲
今回はJulia。
恒例の数式再掲。
\(
\begin{eqnarray}
a&=&\frac{\sigma_{xy}}{\sigma_x^2}\\
b&=&\bar{y}-a\bar{x}
\end{eqnarray}
\)
Juliaコード
Juliaコードは以下になる。
using PyPlot
using Statistics
using Printf
function LeastSquares_test()
x=[0.51, 0.76, 1.06, 1.41, 1.75, 1.9, 2.01, 2.15, 2.27, 2.4, 2.49, 2.59, 2.67, 2.76, 2.83, 2.89, 2.95, 3.01, 3.05, 3.11, 3.15, 3.19, 3.23, 3.28, 3.31, 3.34, 3.38, 3.4, 3.43, 3.46, 3.49, 3.51];
y=[10, 11, 12, 13, 14, 14.5, 15, 16, 17, 18, 19, 20, 21, 22, 23, 24, 25, 26, 27, 28, 29, 30, 31, 32, 33, 34, 35, 36, 37, 38, 39, 40];
# 共分散利用
c=cov(x,y,corrected=false);
@printf("共分散:%f\n",c);
@printf("分散:%f\n",var(x,corrected=false));
# 最小二乗法
a=c/var(x,corrected=false);
b=mean(y)-a*mean(x);
@printf("係数:%.15f, %.15f\n",a,b);
xp = range(0, 4-0.01, step=0.01); # 同定した1次関数のx軸を生成
plot(x, y, marker="+", linestyle="None" );
plot(xp, a.*xp.+b );
ylim([10,41]);
xlim([0,4]);
return;
end
LeastSquares_test();
実行結果
以下が実行結果
共分散:6.703916
分散:0.661590
係数:10.133033511230929, -2.161664366928402
考察
covとvarを使ってるあたりはMATLABと一緒っぽくは見えるけど、なんか違う。
covの戻り値が行列ではない。
つまり、分散共分散行列ではない。
Juliaでこの使い方をした場合、covは分散共分散行列を返さなくて、共分散のみを返す。
ちなみに、corrected=falseで標本分散、corrected=trueで不偏分散。
デフォルトでは不偏分散。
ちなみに以下のようにすると、Juliaのcovでも分散共分散行列を取得できる。
a=[x y]
cov(a,corrected=false)
結果
0.66159 6.70392
6.70392 80.8376
\(
\begin{bmatrix}
xの分散 && xyの共分散\\
yxの共分散 && yの分散
\end{bmatrix}
\)
xとyを2列並べた行列としてcovに渡すと、その2列に対しての分散共分散行列を取得できる。
この書き方はMATLAB、Python(Numpy)、Scilabでも同様。
ただし、Python(Numpy)だけは2列ではなく、2行にする必要はある。
そこらへんは、各ツール、各言語の設計ポリシーみたいなものなのだろう。
まとめ
- 平均分散共分散を使用した一次関数最小二乗法をJuliaで記載。
- covとvarを使用する。
- covは共分散を返す。
- MATLABのように分散共分散行列にはなっていない。
- パラメータを2列に並べて渡すと分散共分散行列を返す。
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