MATLAB、Python、Scilab、Julia比較ページはこちら
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はじめに
の、
MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第3章 その8【画像操作⑦】
を書き直したもの。
各ツール、各言語で画像の読み込み、処理、保存の基本的な記載の仕方を確認していく。
今回はJulia。
使用する画像再掲
今回はJulia。
使用する画像の再掲する。
ファイル名はdog.jpgとする。
前準備
画像処理用のパッケージを追加する必要がある。
ImagesとImageViewがそれに該当する。
julia> Pkg.add("Images")
julia> Pkg.add("ImageView")
OpenCVベースではなく、ImageMagickベースのパッケージとなる。
この影響か、他の環境と比べてややデータ構造等が変わっている点に注意が必要。
画像読み込み
まずは画像の読み込み。
事前にusing Imagesをしていることが前提にはなる。
julia> using Images
julia> im = load("dog.jpg");
雰囲気は他の環境と一緒だが、関数名は別物。
全体的にかなり乖離した仕様になってると思った方が良い。
画像表示
画像表示は以下。
julia> using ImageView
julia> imshow(im)
imshowを使用しており、他の環境と似ているが、
これはたまたま一緒と思った方が良いだろう。
画像処理
まずは、赤の成分を抽出。
julia> imc=channelview(im);
julia> imc[2:3,:,:].=0;
julia> im=colorview(RGB, imc);
julia> imshow(im);
ここらへんから、他の環境との違いが見えてくる。
他の環境では、画像を読み込んだ際に配列として取得されるのだが、
Juliaの場合は構造体的な形で取得される。
それを配列に変換するのが、channelview
その配列を元の構造体に戻すのがcolorview。
配列の状態も他の環境と異なり、
channel,y,xの順番になってる。
他の環境はy,x,channel。
その違いは
imc[2:3,:,:].=0;
で現れている。
MATLABとかだと、
im(:,:,(2:3)) = 0;
だったから、色の要素の位置が違うのがわかるだろう。
ここはかなり注意が必要。
そして、左右反転。
julia> imc=imc[:,:,end:-1:1];
julia> im=colorview(RGB, imc);
julia> imshow(im);
MATLABの時は、
im = im(:,end:-1:1,:);
だったが、
MATLAB:y,x,channel
Julia:channel,y,x
の影響で反転させる次元が違う。
画像書き出し
最後は画像の書き出し。
julia> im=colorview(RGB, imc);
julia> save("dog2.jpg",im);
colorviewで構造体に戻さないと書き出しができない。
これはimshowによる表示の時も一緒。
先ほどは、loadしたものをそのままimshowしたのでcolorviewの出番はなかったが、
実際はimshowの直前でcolorviewを使用することになるはず。
まとめ
- Juliaで画像処理。
- ImagesとImageViewのパッケージをインストール。
- OpenCVではなくImageMagickを使用したパッケージなので他の環境と性格が異なる。
- ImagesのAPIとやり取りする場合は基本構造体ベースだが、処理をする際は配列にするなど行ったり来たりが発生する。
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