【入門】フーリエ係数③【数値計算】

【入門】フーリエ係数③【数値計算】 数値計算
【入門】フーリエ係数③【数値計算】

MATLAB、Python、Scilab、Julia比較ページはこちら
https://www.simulationroom999.com/blog/comparison-of-matlab-python-scilab/

はじめに

の、

MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第5章 その41【フーリエ係数⑤】
MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第5章 その42【フーリエ係数⑥】

を書き直したもの。

フーリエ係数に至る道。
フーリエ係数を求める式の一般化について。
今回はsin成分とa0。

【再掲】フーリエ係数に至る道

まずは、フーリエ係数に至る道を再掲。

  • 偶関数
  • 奇関数
  • 関数の内積
  • 三角関数の加法定理
  • 三角関数の積和公式
  • 重要な極限値
  • 三角関数の直交性
  • フーリエ係数

今回はフーリエ係数の話の続き。
フーリエ係数を求める式の一般化について。
今回はsin成分とa0

フーリエ係数を求める式の一般化(sin関数)

前回は、フーリエ係数の\(a_n\)を求める式の一般化だった。

今回は、\(b_n\)の方になる。
やり方は\(a_n\)の時とほぼ一緒。

\(
\begin{eqnarray}
\displaystyle f(x)\cdot\sin(nx)&=&\frac{a_0}{2}+\sum_{n=0}^\infty (a_n\cos(nx)+b_n\sin(nx))\cdot\sin(nx)\\
\displaystyle &=&\frac{a_0}{2}\cdot\sin(nx)+\dots+{\color{red}b_n\sin(nx)\cdot\sin(nx)}+\dots\\
&=&b_n\sin(nx)\cdot\sin(nx)\\
&=&b_n\pi\\
\displaystyle\therefore b_n&=&\frac{f(x)\cdot\sin(nx)}{\pi}=\frac{1}{\pi}\int_{-\pi}^{\pi}f(x)\sin(nx)dx
\end{eqnarray}
\)

\(b_n\)の方は、cos関数じゃなくてsin関数を使えば良い。
最終的な式もcosがsinになった程度でほぼ一緒。

a0を求める

ついでに\(a_0\)を求める式も導出しよう。

\(a_n\)の方はやったから\(a_0\)も求められるんじゃない?
と思った人も居るだろう。

確かに、それでも求められなくはないのだかが、ここでは\(a_0\)を特別扱いしておいた方が良い。
以下の感じで求める。

\(
\begin{eqnarray}
\displaystyle f(x)\cdot 1&=&\frac{a_0}{2}+\sum_{n=0}^\infty (a_n\cos(nx)+b_n\sin(nx))\cdot 1\\
\displaystyle &=&{\color{red}\frac{a_0}{2}\cdot 1}+a_1\cdot\cos(x)\cdot 1+\dots\\
\displaystyle &=&\frac{a_0}{2}\cdot 1=\int_{-\pi}^{\pi}\frac{a_0}{2}dx=\frac{a_0}{2}2\pi=a_0\pi\\
\displaystyle\therefore a_0&=&\frac{f(x)\cdot 1}{\pi}=\frac{1}{\pi}\int_{-\pi}^{\pi}f(x)dx
\end{eqnarray}
\)

1で畳み込みをしているが、どういう状況だろうか?

常に1の関数との畳み込みになる。
定積分に於いては矩形波をイメージすると認識しやすい。
これにより、\(-\pi\sim\pi\)で定積分すると\(2\pi\)になる。

次のページへ

次のページではフーリエ係数を求めるための一般化した式達のまとめ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました