MATLAB、Scilab、Scilab、Julia比較ページはこちら
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はじめに
の、
MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第2章 その37【二次形式の微分①】
MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第2章 その38【二次形式の微分②】
MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第2章 その39【二次形式の微分③】
を書き直したもの。
正規方程式を導出するための二次形式の微分の話。
\(∇\)の話や、実際に多項式に適用した場合の話になる。
ロードマップ【再掲】
ロードマップを再掲。
「二次形式の微分」のところになる。
前回まででやってきた、二次形式と対称行列を利用する。
二次形式の係数部を対称行列と定義しているため、計算結果がシンプルになる。(はず)
説明手順
とりあえず、説明手順を書き出しておこう。
- \(\nabla\)(ナブラ)について
- 二次形式の微分(勾配)
- 適当な多項式に当てはめてみる
∇(ナブラ)
まず、\(\nabla\)(ナブラ)について。
不穏な記号に見えるかもしれないが、そんな変なものではない。
ベクトルに対しての偏微分を示す記号になる。
偏微分自体は定の軸に沿っての微分で複雑事象をシンプルにとらえる手法。
ベクトルに対する偏微分は、ベクトルの各要素に対して個別に微分をするってだけで、
これもやはり複雑な事象をシンプルにしてくれる考え方になる。
∇の定義
とりあえず\(\nabla\)の定義を確認しておこう。
\(
\nabla=
\begin{bmatrix}
\partial / \partial x_1 \\
\vdots \\
\partial / \partial x_n \\
\end{bmatrix}
\)
これを\(x_1,\dots, x_n \)のベクトルを持った関数に適用すると以下になる。
\(
\nabla f(x_1,\dots, x_n)=
\begin{bmatrix}
\displaystyle \frac{\partial f(x_1,\dots, x_n)}{\partial x_1} \\
\vdots \\
\displaystyle \frac{\partial f(x_1,\dots, x_n)}{\partial x_n} \\
\end{bmatrix}=
\mathrm{grad} f
\)
「\(x_1,\dots, x_n \)の各要素単位で微分をしたいんだなー」
程度の認識でOK。
あと、勾配を示す、\(\mathrm{grad} f\)もあるから、この点も覚えておくと良いだろう。
二次形式の微分(勾配)
二次形式の行列表現で、2変数あると想定すると、
行列Aは2×2の正方行列となる。
まずは、二次形式の行列表現から、多項式表現に変換して、
それに対して、\(\nabla\)による勾配関数を導出してみる。
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