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はじめに
車両診断通信のネットワーク層の話。
今回はアドレッシングフォーマットについて。
登場人物
博識フクロウのフクさん
イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1
エンジニア歴8年の太郎くん
イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1
各種アドレッシングフォーマット
前回の4種類のアドレッシングフォーマットの名称覚えている?
一応、メモっておいたよ。
- Normal Addressing
- Normal fixed addressing
- Extended addressing
- Mixed addressing
内容はわかんないけど。
まだ、説明していないし、Vector社の「はじめての診断」でもあまり深い説明はしてないもんね。
Vector社の「はじめての診断」
うーん、「はじめての診断」で説明してくれてれば良かったのにねー。
まぁここを気にしないといけない局面って限られているし、
この部分を細かく話すような粒度になると、情報量が増えすぎて、
とても「はじめての診断」なんてタイトルを付けらる状態にならないからね。
あくまで初歩としてはとても有益な資料だよ。
まぁ足りない部分はフクさんが補完してくれるわけだしね。
あと、前回のアドレッシングフィーマットを構成するパラメータも再掲しておく。
名称 | ISO説明 | 概要 |
---|---|---|
N_AI | network address information | アドレス情報 |
N_TAtype | network target address type | 宛先タイプ |
N_TA | network target address | 送り先 |
N_SA | network source address | 送り元 |
N_AE | network address extension | 拡張アドレス |
Normal Addressing
これはシンプルでこんなフォーマット。
CANID | DataField |
---|---|
N_AI | – |
CANIDにN_AIっての割り当てられるイメージ。
ちなみに規格上の制約はない。
11bitID,29bitIDのどちらを使用しても良い。
これだと送り先、送り元がわからなくない?
数値だけでみたらわからないね。
じゃーどうするの?
ネットワーク仕様として定義する感じになるね。
0x111がオフボードテスタからECU_A。
0x222がECU_Aからオフボードテスタ。
0x999が機能アドレスとして全ECUへ。
みたいに個別に定義していく。
あー。
でもEthernnetほどの万能性は無いけど、
シンプルで分かり易いかも。
そうそう。
このアドレッシングフォーマットはシンプルさを重要視したものになる。
Normal fixed addressing
Normal fixed addressingはこんなん。
CANID | DataField | |||
---|---|---|---|---|
24-28[bit] | 16-23[bit] | 8-15[bit] | 0-7[bit] | 1byte~ |
0x18 | N_TAtype | N_TA | N_SA | – |
CANIDは29bitID固定。
N_TAtypeは
0xDAだったら、物理アドレス。
0xDBだったら、機能アドレス
N_TAとN_SAはそれぞれネットワーク仕様で決めるって感じかな?
まぁそうなるんだけど、
オフボードテスタの0xF1~0xFDの間。
ECUも領域別に設定すべき番号の範囲ってのが決まってる。
SAE規格のどこかで定義されていたかと思うんだけど忘れた。
SAE規格
SAE規格(SAEきかく)とは、米国の技術者団体であるSAE Internationalが定める規格。鋼材、潤滑油、バッテリー、前照灯などの規格がある。
Wikipediaより(https://ja.wikipedia.org/wiki/SAE%E8%A6%8F%E6%A0%BC)
SAE International
SAE International(SAEインターナショナル)は、モビリティ専門家を会員とする米国の非営利団体。SAEとは Society of Automotive Engineers (ソサエティ・オブ・オートモーティブ・エンジニアズ) の頭字語。
Wikipediaより(https://ja.wikipedia.org/wiki/SAE_International)
2006年現在、約9万人の会員を有し、
・自動車関連及び航空宇宙関連の標準規格の開発
・専門家会議の開催
・動力機器に関する書籍・雑誌の出版
・数学・科学・エンジニアリングの発展を促す教育的活動
等をおこなっている。
このアドレッシングフォーマットは結構きっちり決まってるんだね。
Normal fixed addressingって名前もそこイメージでつけられた感じなのかな。
その可能性は高いかもね。
他のアドレッシングフォーマットの中で一番仕様として定義し易いものなのは確かだね。
あと2つは次回かな。
まとめ
まとめだよ。
- Normal Addressingは最もシンプルなアドレッシングフォーマット。
- Normal fixed addressingは最も仕様として定義し易いアドレッシングフォーマット。
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