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はじめに
ISO14229ことUDSの話。
TesterPresentサービスについて。
登場人物
博識フクロウのフクさん
イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1
エンジニア歴8年の太郎くん
イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1
TesterPresentサービスとは
じゃ、今回はTesterPresentサービスの話。
どうな機能なんだっけ?
なにもしない。
は?
なにもしないという機能なんだよねー。
え?
じゃあ必要のない機能?
必要はある。
というか超重要。
(いつも思うんだけど、このフクロウ、ちょっと言い方が回りくどいんだよなぁ)
TesterPresentサービスの必要性
まず、TesterPresentサービスでメッセージを受けたことによる具体的な処理が存在しないことは本当。
というわけで、どういうシーンで使用されるかを知ってもらった方が良いね。
で、そのシーンというのは?
以下がそのシーン。
- 疎通確認
- ノード有無の確認
- セッション維持
あ、もしかしてpingのようなイメージ。
疎通確認、ノード有無の確認についてはそのイメージでOK。
TesterPresentサービスとセッションの関係性
セッション維持ってのは非defaultSessionに遷移した状態を維持するってことかな?
そうそう。
セッションってどうなるとdefaultSessionに戻るんだっけ?
えーっと、たしか、
- DiagnosticSessionControlサービスでdefaultSession遷移要求
- S3時間経過
- IGoff
だったかな。
正解!
TesterPresentサービスは2つ目のS3時間経過を抑制するために使用される。
S3時間経過の抑制ってTesterPresentサービスじゃないとダメなんだっけ?
TesterPresentサービスである必要はないよ。
別のサービスでも延長できる。
ということは別サービスでも良いってこと?
良いと言えば良いけど、
じゃ、確実にサポートしていて、
ECU側に影響のないサービスってなんかある?
え?
うーん、すべてのサービスを知ってるわけじゃないけど、
DiagnosticSessionControlサービスで非defaultSessionに遷移しているわけだら、
DiagnosticSessionControlサービスでいいんじゃない?
DiagnosticSessionControlサービスで同一Sessionを指定しても
遷移要求と見なされて、セキュリティアンロックがまたロック状態に戻る。
え?そうなの?
他にはなんか無いって感じ?
そうだねー。
まぁそこらへんの悩みを解消するためのサービスはTesterPresentサービスなんだけどね。
ということはTesterPresentサービスは必ずサポートしているサービスってことになるのかな?
そうだね。
ISO14220-1でも明記されていて、
必ずサポートしなければならないサービス。
なので安心して叩ける。
へー。良く考えられてるもんだねー。
まとめ
まとめだよ。
- TesterPresentサービスという何もしないサービスがある。
- TesterPresentサービスは以下の利用シーンがある。
- 疎通確認。
- ノード有無確認。
- セッション維持。
- TesterPresentサービスは必ずサポートしなければならないサービス。
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