【DoCAN】車両診断通信 その3【CAN①】

車両診断通信

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はじめに

ISO11898-2ことCANの物理層について。

登場人物

博識フクロウのフクさん

イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1

エンジニア歴8年の太郎くん

イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1

登場規格復習

フクさん
フクさん

前回、車両診断通信のレイヤについて説明したが、
そこにいくつかの規格番号が出てきたの覚えてるかい?

太郎くん
太郎くん

お、覚えては無いけど、
メモってはいる。

フクさん
フクさん

じゃー言ってみて。
UDS側だけでいいよ。

太郎くん
太郎くん

うーんと、

  • ISO11898-2(CAN物理層)
  • ISO11898-1(CANデータリンク層)
  • ISO15765-2(診断通信のネットワーク層とトランポート層)
  • ISO14229-2(UDSのセッション層)
  • ISO14229-2(UDSのアプリケーション層)

かな。

フクさん
フクさん

正解。

フクさん
フクさん

というわけでOSI参照モデルの下層から攻め上がっていく感じで学んでいこう。

ISO11898-2(CAN物理層)

太郎くん
太郎くん

そういえば、CANっていままで結構扱っていたけど、
実際はなんなのかってあんまり考えてなかったな。
一気に8byteのデータが遅れるシリアル通信程度の理解しかないや。

フクさん
フクさん

まぁいままではCANoeとか使ってたんで、
物理層とかデータリンク層は意識しなくて良かった
しかし、実際にDoCANを実現しようと思ったらやはりCANの知識習得は避けられないね。

太郎くん
太郎くん

これはちゃんと規格を読まないとダメな感じなのかな?

フクさん
フクさん

以前はそーだっただけど、
CANも最早一般的になったのか結構情報あるんだよね。
まずはVector社の「はじめてのCAN/CAN-FD」

Vector社の「はじめてのCAN/CAN-FD」

https://www.vector.com/jp/ja/know-how/vj-beginners/cancan-fd
フクさん
フクさん

あとはWikipediaにも相当詳しく載ってたりする。

Wikipedia Controller Area Network

Controller Area Network - Wikipedia
太郎くん
太郎くん

おー。ちゃんと日本語だ。

フクさん
フクさん

というわけで、私から改めて解説はしない予定。

太郎くん
太郎くん

確かに一通り読み込めば大丈夫そうな気がする。

フクさん
フクさん

あと、書籍としては以下が有名どころだね。
一般的なCANのコネクタ、ピン配置や歴史的な話もあるし、一読してみるのも良いだろう。

CAN入門講座: 組込みマイコンで学ぶCANプロトコルとプログラミング

https://amzn.to/3yuI5LI

CANおよびCANopenによる組み込みネットワーク

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DoCANに於いての一般的なCAN

フクさん
フクさん

と、言ったものの、
一応、今回のDoCANの前提に相当する部分は簡単に説明するかな。

太郎くん
太郎くん

確かにCANも高速、低速、CAN-FDとバリエーションがあったね。

フクさん
フクさん

今回のCANに対しての前提は以下とする。

  • 高速CAN
  • ボーレートは500kbps
  • 今のところはCAN-FDは対象外
太郎くん
太郎くん

あれ?
CANって1Mbpsまで行けるのに500kbpsなの?

フクさん
フクさん

うん。
理由はいくつかある。

  • 法規で指定されているのが500kbpsのためこれが主流になっている。
  • 1Mbpsだとサンプリングポイントを最も後ろにしないと安定しない。
    • CANトランシーバの遅延が120nsであることが多く、出力側と入力側合わせて240nsとなり、1Mbpsの1bitの1/4が遅延となる。
太郎くん
太郎くん

1Mbpsはトランシーバの物理的な仕様でちょっと危ういってことかー。

太郎くん
太郎くん

ところでサンプリングポイントって何?
Vectorの資料でちょっとそれっぽい単語はあるけど。

フクさん
フクさん

そこらへんはCANのデータリンク層の話になるんで、次回かな。

まとめ

フクさん
フクさん

まとめだよ。

  • 必要な規格番号復習。
  • CANは割と一般的になってきたのでネット上からそこそこ情報が得られる。
  • DoCANでは1Mbpsが使われることはほぼ無い。
    • 法規の都合。
    • 1Mbpsだと安定性が欠ける面がある。

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