【入門】複雑な定積分③【数値計算】

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はじめに

の、

MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第5章 その14【複雑な定積分④】

を書き直したもの。

フーリエ係数に至る道。
今回は偶関数と奇関数を利用した数学パズルを力業で解く方法。

【再掲】フーリエ係数に至る道

まずは、フーリエ係数に至る道を再掲。

  • 偶関数
  • 奇関数
  • 関数の内積
  • 三角関数の加法定理
  • 三角関数の積和公式
  • 重要な極限値
  • 三角関数の直交性
  • フーリエ係数

今回は偶関数と奇関数を利用した数学パズルを力業で解く方法。

数学パズルを力業で解く?

数学パズルの話は一応前回で終わり。
なつもりだったが、もう少し続く。

前回は、割と数学的に解く方法を示したのだが、
これを力業で解く方法もある。

端的に言うとプログラム的に解く方法。
いわゆる数値的に解決というものになる。

無限次元ベクトル

どのような関数も無限次元ベクトルで表現可能と言う考え方がある。
連続的な関数を表現する線を無限個の点で表現するイメージ。

無限個の点が線になるのはなんとなくわかるだろう。

今回の関数

まず、数式パズルで使用した数式は以下。

\(
\begin{eqnarray}
&&\displaystyle\int_{-2}^2\Big(x^3\cos(2x)+\frac{1}{2}\Big)\sqrt{4-x^2}dx\\
&=&\displaystyle\int_{-2}^2\Big(x^3\cos(2x)\sqrt{4-x^2}+\frac{1}{2}\sqrt{4-x^2}\Big)dx
\end{eqnarray}
\)

積分の中で積があるので、畳み込み積分の一種と言える。
厳密には、畳み込み積分の場合、本来であれば、-∞から∞の範囲である必要はあるが、
類似のものではあると言って良いだろう。

そして、無限次元ベクトルであれば、
畳み込み積分と無限次元ベクトルの内積は等価と言える。

無限次元ベクトルで表現してみる

無限次元ベクトルであることを前提として、
今回の定積分を表現すると以下になる。

\(
\begin{eqnarray}
\Bigg(
\begin{bmatrix}
-2^3&\dots&2^3
\end{bmatrix}\odot
\begin{bmatrix}
\cos(2(-2))&\dots&\cos(2(2))
\end{bmatrix}
\begin{bmatrix}
\sqrt{4-(-2)}\\
\vdots\\
\sqrt{4-(2)}\\
\end{bmatrix}\\+
\displaystyle\frac{1}{2}
\begin{bmatrix}
\sqrt{4-(-2)}&\dots&\sqrt{4-(2)}
\end{bmatrix}
\begin{bmatrix}
1\\
\vdots\\
1
\end{bmatrix}
\Bigg)\Delta x
\end{eqnarray}
\)

最後の\(\Delta x\)だが、
サンプリング間隔の解決用のものになる。
今回だと、-2から2の範囲の4をベクトルの要素数で割ったもの。

こんな感じでベクトルで表現できるってことは
MATLABとかで計算できる可能性が高い。
この計算を次回やってみよう。

まとめ

  • 複雑な関数も無限次元ベクトルと見なすと力業で解くことが可能。
  • 複雑な定積分を無限次元ベクトルとして表現。
  • これをプログラムとして解いていく。

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