バックナンバーはこちら。
https://www.simulationroom999.com/blog/compare-matlabpythonscilabjulia4-backnumber/
はじめに
連鎖律を把握するための解説。
今回は積の微分公式について。
登場人物
博識フクロウのフクさん
イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1
エンジニア歴8年の太郎くん
イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1
【再掲】連鎖律を把握するための知識
まずは、連鎖律を把握するための知識を再掲
- 逆数の微分公式(済)
- 積の微分公式
- 商の微分公式
- シグモイド関数の導関数
- 多変量関数の連鎖律
- 勾配降下法
今回は、積の微分公式について。
積の微分公式
今回は積の微分公式。
これも後ほど出てくる商の微分公式に必要なものだ。
一言でいうとどんな感じ?
関数同士の積の微分がどう変形できるかって公式だな。
先に公式を出しておこう。
\(
\{f(x)g(x)\}\prime=g\prime(x)f(x)+f\prime(x)g(x)
\)
これも意味わからんものが意味わからんものに変形されてるだけに見えるな・・・。
まぁ、これもあとで使うものだからとりあえず覚えておいて。
積の微分公式の導出
これの導出方法はシンプルではあるが、少しトリッキーなことをする。
以下が導出過程になる。
\(
\displaystyle\{f(x)g(x)\}\prime=\lim_{h\to0}\frac{f(x+h)g(x+h)-f(x)g(x)}{h}
\)
ここで、\(f(x+h)g(x+h)-f(x)g(x)\)を変形する。
\(
\begin{eqnarray}
&&f(x+h)g(x+h)-f(x)g(x)\\
&=&f(x+h)g(x+h){\color{red}-f(x+h)g(x)+f(x+h)g(x)}-f(x)g(x)
\end{eqnarray}
\)
赤文字のところを追加したのだけど、この部分は同じものを引いてから足してるので0。
つまり、式の解としては変化しないはずのものになる。
なんかすげぇことしてんな。
この部分がさっき言ったトリッキーなところだな。
そして、これを整理する。
\(
\begin{eqnarray}
\displaystyle\{f(x)g(x)\}^\prime&=&\lim_{h\to0}\frac{g(x+h)-g(x)}{h}\cdot f(x+h)+\frac{f(x+h)-f(x)}{h}\cdot g(x)\\
&=&g\prime(x)f(x)+f\prime(x)g(x)
\end{eqnarray}
\)
と言う感じで積の微分公式が求まる。
まとめ
まとめだよ。
- 積の微分公式を導出。
- 少しトリッキーなことをする。
- f(x)の極限と、g(x)の極限に分けられるような細工。
バックナンバーはこちら。
Pythonで動かして学ぶ!あたらしい線形代数の教科書
ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装
ゼロからはじめるPID制御
OpenCVによる画像処理入門
恋する統計学[回帰分析入門(多変量解析1)] 恋する統計学[記述統計入門]
Pythonによる制御工学入門
理工系のための数学入門 ―微分方程式・ラプラス変換・フーリエ解析
コメント