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はじめに
アフィン変換のアフィン行列は合成できる。
今回は、Σの性質について。
登場人物
博識フクロウのフクさん
イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1
エンジニア歴8年の太郎くん
イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1
行列の結合法則
今回は行列の結合法則の話をするんだっけか?
そうそう。
まず、行列は結合法則が成り立つ。
結合法則とは以下のような性質だな。
\(
(AB)C=A(BC)
\)
普通のスカラーに対してだったら当たり前の話だけど、
行列に対しても成立するんだな。
Σの性質
まずは\(\sum\)の性質について説明しよう。
実は以下が成立する。
\(
\displaystyle\sum_{i=1}^m \sum_{j=1}^n a_i b_j=\sum_{i=1}^m a_i \sum_{j=1}^n b_i=\sum_{j=1}^n \bigg(\sum_{i=1}^m a_i\bigg) b_j
\)
うーん、成立する気もするけど、具体的なイメージはわかないな・・・。
まぁ、Excelの表の合計値の算出のイメージをしてもらえればOKなのだが、
まじめの証明をしておこう。
\(
\begin{eqnarray}
\displaystyle\sum_{i=1}^m \sum_{j=1}^n a_i b_j&=&\sum_{i=1}^m(a_ib_1+a_ib_2+\dots+a_ib_n)\\
&=&b_1\sum_{i=1}^m a_i+b_2\sum_{i=1}^m a_i+\dots+b_n\sum_{i=1}^m a_i\\
&=&(b_1+b_2+\dots+b_n)\sum_{i=1}^m a_i\\
&=&\sum_{i=1}^m a_i \sum_{j=1}^n b_i
\end{eqnarray}
\)
\(
\begin{eqnarray}
\displaystyle\sum_{j=1}^n \bigg(\sum_{i=1}^m a_i\bigg) b_j&=&\sum_{j=1}^n(a_1b_j+a_2b_j+\dots+a_mb_j)\\
&=&a_1\sum_{j=1}^n b_i+a_2\sum_{j=1}^n b_i+\dots+a_m\sum_{j=1}^n b_i\\
&=&(a_1+a_2+\dots+a_m)\sum_{j=1}^n b_i\\
&=&\sum_{i=1}^m a_i \sum_{j=1}^n b_i
\end{eqnarray}
\)
なるほど。
両方とも\(\displaystyle\sum_{i=1}^m a_i \sum_{j=1}^n b_i\)になるから、
結果として全部等しいって理屈になるのか。
そうそう。
まとめ
まとめだよ。
- 行列の結合法則について説明。
- 結合法則の前にΣの性質についての説明と証明。
- 総和の順序を入れ替えても等しいという性質。
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