MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第3章 その108【射影変換(台形→長方形)⑥】

MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第3章 その108【射影変換(台形→長方形)⑤】 数値計算
MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第3章 その108【射影変換(台形→長方形)⑤】

バックナンバーはこちら。
https://www.simulationroom999.com/blog/compare-matlabpythonscilabjulia3-backnumber/

はじめに

射影変換の話の続き。
台形の画像を長方形にする。
今回はJuliaでこれを実現する。

登場人物

博識フクロウのフクさん

指差しフクロウ

イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1

エンジニア歴8年の太郎くん

技術者太郎

イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1

【再掲】変換元、変換先パラメータ

太郎くん
太郎くん

まずは、変換元、変換先パラメータを再掲。

\(
\begin{eqnarray}
(-0.5,-0.8)→&(-1,-1)\\
(-0.8,0.8)→&(-1,1)\\
(1,1)→&(1,1)\\
(0.4,-1)→&(1,-1)\\
\end{eqnarray}
\)

フクさん
フクさん

今回は、このパラメータによる射影変換をJuliaで実現する。

Juliaコード

フクさん
フクさん

Juliaコードは以下になる。

using Images

function meshgrid(xin,yin)
    nx=length(xin)
    ny=length(yin)
    xout=zeros(ny,nx)
    yout=zeros(ny,nx)
    for jx=1:nx
        for ix=1:ny
            xout[ix,jx]=xin[jx]
            yout[ix,jx]=yin[ix]
        end
    end
    return (x=xout, y=yout)
end

# アフィン変換関数
function homography(img, matrix)
    # 画像サイズ取得
    (hight, width) = size(img);
    
    # 中心を0とした座標系を生成
    x_axis = range(-1, 1, length=width);
    y_axis = range(-1, 1, length=hight);
    (xim,yim) = meshgrid(x_axis, y_axis);
    
    # 座標x,y,1の3次元ベクトルの配列
    # n(:)表記で列ベクトル化したあとに転置して行ベクトル化
    points = [xim[:]';yim[:]'; ones(1, width*hight)];
    
    # 変換元座標算出(射影逆変換)
    points_homography = matrix * points;
    
    # 画像と同一形状の2次元配列に変換元座標配列を生成
    dx = reshape(points_homography[1,:],hight,width);
    dy = reshape(points_homography[2,:],hight,width);
    ds = reshape(points_homography[3,:],hight,width);
    dx = dx./ds;
    dy = dy./ds;
    
    # 変換元座標をピクセル位置に変換
    v = UInt32.(round.(min.(max.((dx.+1)*width/2, 1), width )));
    h = UInt32.(round.(min.(max.((dy.+1)*hight/2, 1), hight )));
    
    # 元画像と変換元座標を元に変換先へコピー
    homography_img = img[h+(v.-1)*hight];
    
    return homography_img
end

function homography_toRectangle()
    # 入力画像の読み込み
    img = channelview(load("dog_homography_toTrapezoid_j.jpg"));
    
    x0=-0.5; y0=-0.8;   # 左上
    x1=-0.8; y1= 0.8;   # 左下
    x2= 1; y2= 1;   # 右下
    x3= 0.4; y3=-1;   # 右上

    x0t=-1; y0t=-1;	# 左上変換先
    x1t=-1; y1t= 1;	# 左下変換先
    x2t= 1; y2t= 1;	# 右下変換先
    x3t= 1; y3t=-1;	# 右上変換先
    
    mat = [x0 y0 1  0  0 0 -x0*x0t -y0*x0t;
            0  0 0 x0 y0 1 -x0*y0t -y0*y0t;
           x1 y1 1  0  0 0 -x1*x1t -y1*x1t;
            0  0 0 x1 y1 1 -x1*y1t -y1*y1t;
           x2 y2 1  0  0 0 -x2*x2t -y2*x2t;
            0  0 0 x2 y2 1 -x2*y2t -y2*y2t;
           x3 y3 1  0  0 0 -x3*x3t -y3*x3t;
            0  0 0 x3 y3 1 -x3*y3t -y3*y3t];
    dst = [x0t y0t x1t y1t x2t y2t x3t y3t]';
    res = inv(mat)*dst;

    homo_matrix = inv([ res[1] res[2] res[3];
                        res[4] res[5] res[6];
                        res[7] res[8] 1]);
    
    homography_img = homography(img, homo_matrix);
    
    save("dog_homography_toRectangle_j.jpg",colorview(Gray, min.(abs.(homography_img),1)));
end

homography_toRectangle();

処理結果

フクさん
フクさん

処理結果は以下。

元画像

射影変換元台形画像(Julia)

変換後画像

射影変換後長方形画像(Julia)

考察

太郎くん
太郎くん

これもOKそうだね。
なんだかんだでコードの雰囲気もMATLABと一緒だし。

フクさん
フクさん

今回もコード上には差としては見えていないけど、
色情報が256階調じゃなくて、0~1に正規化されている点は注意だな。

太郎くん
太郎くん

そういえば、そういうのがあったな・・・。

フクさん
フクさん

調整するパラメータに関しては同じ個所になるな。

x0=-0.5; y0=-0.8;   # 左上
x1=-0.8; y1= 0.8;   # 左下
x2= 1; y2= 1;   # 右下
x3= 0.4; y3=-1;   # 右上

x0t=-1; y0t=-1;	# 左上変換先
x1t=-1; y1t= 1;	# 左下変換先
x2t= 1; y2t= 1;	# 右下変換先
x3t= 1; y3t=-1;	# 右上変換先
太郎くん
太郎くん

色情報の持ち方が違っても、今回着目しているのは座標だから影響しないんだね。

まとめ

フクさん
フクさん

まとめだよ。

  • Juiaで射影変換の台形から長方形の変換を実施。
    • 想定通り変換。
  • コードの流れと構成及び文法的にもMATLAB時のコードと一緒なため、パラメータ調整箇所も一緒。
  • 今回は座標変換なため影響はないが色情報の持ち方が256階調ではなく、0~1に正規化されてる点に注意。

バックナンバーはこちら。

コメント

タイトルとURLをコピーしました