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はじめに
前回から、DCモータで使用される微分方程式を洗い出している。
角速度からの角度、電流からの角速度は特定可能。
電圧からの電流はちょっとややこしいことになっている。
今回は、電圧からの電流を求める微分方程式を導出する。
登場人物
博識フクロウのフクさん
イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1
エンジニア歴8年の太郎くん
イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1
キルヒホッフの第2法則に則って電圧導出式の合体
前回の式を再掲。
モータを電気回路と見なした場合
\(
E(t)=RI(t)+L\dot{I}(t)
\)
モータの逆起電力を電圧で表現した場合
\(
E_k=-K\omega(t)
\)
これらを合体させれば電圧と電流の関係式が出来る。
合体って、どう合体させれば・・・。
キルヒホッフの第2法則からすると単純に足し合わせればOK。
具体的には以下の式になる。
\(
E(t)-K\omega(t)=RI(t)+L\dot{I}(t)
\)
あ、合成ってそういうことなのね。
逆起電力は、モータ駆動の電力とは逆だから、結果的には引くことになるのか。
電圧→電流の式に変形
先ほどの式は電流から電圧を求める式になっている。
これを電流から電圧を求める式に変形する。
んー?とりあえず、移項すればOKか?
正解。
そして、欲しいのは状態量を1階微分したものだから、
すでに1階微分済みの電流のまま式を変形する。
つまり移項するだけで目的達成だ。
\(E(t)-K\omega(t)=RI(t)+L\dot{I}(t)\)
\(E(t)=K\omega(t)+RI(t)+L\dot{I}(t)\)
\(\dot{I}(t)=\displaystyle -\frac{K}{L}\omega(t)-\frac{R}{L}I(t)+\frac{1}{L}E(t)\dots(3)
\)
あ、ホントに電流\(I(t)\)の1階微分を求める式になった。
これで必要な微分方程式が求まった状態だ。
じゃ、次はこれらを元に状態方程式を組み上げるんだね。
まとめ
まとめだよ。
- キルヒホッフの第2法則に則って電圧導出式を合体さえた。
- 単純に加算。
- しかし、今回は逆起電力なので、結果的には引き算にはなる。
- 単純に加算。
- 電流から電圧を求める式に変形。
- 電流が1階微分されているが、元々電流の1回微分が欲しいのでちょうど良い。
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