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はじめに
前回までで、状態空間モデルの微分解決を実施。
精度としてはシンプルにオイラー法で。(テイラー1次)
これをプログラムに落とし込むとどうなるか。
登場人物
博識フクロウのフクさん
イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1
エンジニア歴8年の太郎くん
イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1
【再掲】微分解決済みの状態空間モデル
まずは微分解決済みの状態空間モデルを再掲しよう。
状態方程式
\(\boldsymbol{x}(t+\Delta t)=\boldsymbol{x}(t)+\{A\boldsymbol{x}(t)+B\boldsymbol{u}(t)\}\Delta t \)
出力方程式
\(\boldsymbol{y}(t+\Delta T)=C\boldsymbol{x}(t+\Delta t)+D\boldsymbol{u}(t)\)
これを、プログラム化か・・・。
まずはMATLABからってことになるのかな?
そうだね。
そこらへんの流れは従来と一緒にしておこう。
MATLABコード
運動方程式を微分解決済みの状態空間モデル用いてMATLABで書くとこうなる。
statespacemodel.m
function [x,y] = statespacemodel(A, B, C, D, u, dt, x)
% 様態方程式
x = x + (A*x + B*u) * dt;
% 出力方程式
y = C*x + D*u;
end
m=1;
A=[0,0 ; 1,0];
B=[1/m ; 0];
C=[1,0;0,1];
D=[0;0];
dt=0.001;
t=linspace(0,10,10000); % 時間(横)軸
u=zeros(1,10000); % 入力信号生成
u(1,5000:10000)=1; % 5秒後に0から1へ
y=zeros(2, length(t));
x=zeros(2,1);
for i = 1:length(t)
[x,y(:,i)] = statespacemodel(A,B,C,D,u(i),dt,x);
end
hold on;
plot(t,y,'linewidth',3);
plot(t,u,'--b','linewidth',3);
ylim([-1,14]);
grid();
hold off;
コードを見た感想
statespacemodel関数が状態空間モデルを演算しているところか。
たしかに元にした数式と同じだね。
そうそう。
statespacemodel関数は変更せず、
入力する、各行列によって振る舞いが大きく変わる感じだ。
なるほど。
これは確かに便利な使い方な気はするね。
扱う変数はベクトルと行列なんで、多変量になってもロジックは変わらない。
まぁこういう書き方のルールがあると思えば良いかな。
そのルールに即していれば、楽に処理ができるってことか。
シミュレーション結果
そしてシミュレーション結果。
結果も想定通りだね。
まとめ
まとめだよ。
- MATLABでベクトル、行列演算による状態空間モデルの演算実施。
- 導出した数式のまんまでコードが組める。
- このルールに即していれば、さまざまな振る舞いを規定できる。
- シミュレーション結果も想定通り。
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