MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 その43【状態空間モデル①】

MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 その43【状態空間モデル①】 数値計算
MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 その43【状態空間モデル①】

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はじめに

前回までは各ツール、各言語に於ける波形表示について説明した。

今回から新ネタに突入。
具体的には状態空間モデルについて説明する予定。
その前に、微分の表記法について触れる必要がある。

登場人物

博識フクロウのフクさん

指差しフクロウ

イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1

エンジニア歴8年の太郎くん

技術者太郎

イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1

状態空間モデル

フクさん
フクさん

じゃ、今回から状態空間モデルの話に突入する。

太郎くん
太郎くん

唐突だなぁ。

太郎くん
太郎くん

というか、状態空間モデルってホント意味わからんのだけど・・・。
行列使ってなんかを表現しているってのはわかるんだけど・・・。

フクさん
フクさん

状態空間モデルの行列も結局は方程式を表現しているに過ぎない。
ただ、その方程式が微分方程式ってだけだな。

太郎くん
太郎くん

行列だけでもヤバいのに微分も混じるなんて狂気の沙汰だぁぁぁ!!!

フクさん
フクさん

(これは、とてつもない食わず嫌いをしているような・・・。)

太郎くん
太郎くん

そもそも、状態空間モデルって微分とかつかってるんだっけ?
微分っぽい表現が見当たらないのだけど・・・。

フクさん
フクさん

あー、なるほど。
微分の表記法のせいで数式が読み解けてないパターンね。

微分の表記法

太郎くん
太郎くん

微分の表記法?
微分の表記法というと、この2つのイメージだけど。

\(\displaystyle \frac{d f(t)}{dt}\)
\(\displaystyle \frac{d^2 f(t)}{dt^2}\)

\(\displaystyle f^\prime(t) \)
\(\displaystyle f^{\prime\prime}(t) \)

フクさん
フクさん

そうだね。
そのパターンが多いね。
前者をライプニッツ記法。
後者をラグランジュ記法。

って名前が付いてる。

太郎くん
太郎くん

その言い方だと他にもありそうな感じだな・・・。

フクさん
フクさん

他にはオイラー記法ニュートン記法ってのがあるな。
で、状態空間モデルで良く使用されるのがニュートン記法だ。

微分の表記法(ニュートン記法)

太郎くん
太郎くん

どんな感じの書き方になるの?

フクさん
フクさん

こんな感じ。

\(\displaystyle \dot{y}=\frac{d y}{dt}\)
\(\displaystyle \ddot{y}=\frac{d^2 y}{dt^2}\)

太郎くん
太郎くん

そうそう!
ドットが付くやつ!
これも微分だったのか!

フクさん
フクさん

そうだね。
ただし、時間微分に限られるのと、2回微分までの表現が一般的だな。

太郎くん
太郎くん

なんでこの書き方が使われるかわからん。
もっと一般的な方を使ってくれれば良いのに・・・。

フクさん
フクさん

最大の理由は表現がシンプルだからって点だね。
大量に微分を使う場合、ライプニッツの記法だと書く量が多い。
これに対してはラグランジュ記法でもOKではあるが、
ニュートン記法の場合は、一目に時間微分であることが確定するので、
わかってる人がみれば、何をしたいかが一目瞭然という利点がある。

太郎くん
太郎くん

なんか、暗黙の了解の都合で、ニュートン記法の良いって感じか・・・。

フクさん
フクさん

一言で言うとそうだね。
まぁ、これでどこで微分をしているかはわかっただろうから、
本格的に状態空間モデルに突入しよう。

太郎くん
太郎くん

(いや、わかったとは言ってないのだけど・・・。)

まとめ

フクさん
フクさん

まとめだよ。

  • 状態空間モデルの話に突入予定。
  • その前に微分の記法について疑問点浮上。
  • 微分記法は以下がある。
    • ライプニッツ記法。
    • ラグランジュ記法。
    • オイラー記法。
    • ニュートン記法。
      • 状態空間モデルではニュートン記法が一般的。
        • 暗黙的に時間微分であることがわかるため。

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