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はじめに
前回は、余弦定理から成分表記の内積を求めた。
これを元に内積が方程式と強い関係性があることを示すこと可能となる。
今回は、上記の「方程式と内積」について。
登場人物
博識フクロウのフクさん
イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1
エンジニア歴8年の太郎くん
イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1
【再掲】ベクトル内積の公式達
前回まででベクトル内積の公式が2つになったんだけど、
覚えてる?
この2つになるんだよね?
\(\vec{A}\cdot\vec{B}=|\vec{A}||\vec{B}|\cos(\theta)\)
\(\vec{A}\cdot\vec{B}=a_1 b_1 + a_2 b_2\)
そうだね。
後者の成分表記については、\(\vec{A}\)と\(\vec{B}\)が平面ベクトルとは限らないんで、
実際は以下になる。
\(\vec{A}\cdot\vec{B}=a_1 b_1 + a_2 b_2 +\dots+a_n b_n \)
\(\displaystyle=\sum_{i=1}^n a_i b_i\)
そうか、言われてみるとベクトル成分が2個とは限らないもんね。
その「2個とは限らない」が方程式と上手く繋がるポイントとなるな。
方程式と内積
まずシンプルな一次方程式から考えよう。
一次方程式と内積の関係は以下となり、それぞれは表現が違うだけで全く同一だ。
\(y=ax+b\)
\(y=
\begin{bmatrix}
a & b \\
\end{bmatrix}
\begin{bmatrix}
x \\
1
\end{bmatrix}
\)
この2つが一緒?なんで?
ベクトルの内積の計算として、先ほどの成分表記の方の公式を使ってみな。
えーっと、2要素だから、
\(\vec{A}\cdot\vec{B}=a_1 b_1 + a_2 b_2\)
でOKだな。
そうすると・・・。
あ、こうなるのか?!
確かに一緒だ!
\(y=
\begin{bmatrix}
a & b \\
\end{bmatrix}
\begin{bmatrix}
x \\
1
\end{bmatrix}=
ax+b
\)
2次方程式も
ちなみに成分は2要素と決まってるわけじゃないので、
2次方程式、多変数方程式でも考え方は一緒だ。
つまり、係数部の行ベクトルと変数部の列ベクトルに分離した表現が可能ってことだな。
\(y=ax^2+bx+c=
\begin{bmatrix}
a & b & c\\
\end{bmatrix}
\begin{bmatrix}
x^2 \\
x \\
1
\end{bmatrix}
\)
\(z=ax+by+c=
\begin{bmatrix}
a & b & c\\
\end{bmatrix}
\begin{bmatrix}
x \\
y \\
1
\end{bmatrix}
\)
なるほど。
これは、なんかめずらしく分かり易い。
(め、めずらしく??)
まとめ
まとめだよ。
- ベクトル内積の公式を再掲。
- ベクトルの内積で方程式を表現できる。
- n次方程式、多変数方程式でも考え方は一緒。
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