はじめに
バッテリの充電について簡単に調べたので、それを記載。
とっとと結論を説明して、
電池のタイプ、放電時の着目点、リチイムイオン二次電池の注意点、
などを追加で説明していく。
(発火の原因とかもあるんで結構注意要りそう)
発端
記事名の通りなのだけど、嫁からの質問が発端。
スマホの話かと思いきや、コードレスクリーナの充電の話で、
「放電しきってから充電した方が良いのか?」という質問になる。
結論
リチウムイオン二次電池ならば、特に気にしなくて良い。
充電する際のメモリ効果という話が良くでてくるが、
これはニッケル・カドミウム蓄電池やニッケル・水素蓄電池で発生するものなので、リチウムイオン二次電池の場合は当てはまらない。
尚、メモリー効果の発生メカニズムは、様々な説があるが、現状に於いて明確には分かっていないらしい。
ちなみに以下サイト参照した。
ざっくり解説しておく。
- 電池のタイプは大きく分けて2種類
- 充放電の2つの着目点
- リチウムイオン二次電池の注意点
電池のタイプは大きく分けて2種類
以下2種類。
- 一次電池
- 二次電池
一次電池は所謂使い捨て電池が該当する。
マンガン電池とか、アルカリ電池。
実際には充電できなくもないらしいが、充電コストが多いので、結果的に使い捨て用途になっている。
二次電池が所謂充電可能な電池。
ニッカド、ニッケル水素、鉛、リチウムイオンが該当。
充放電の2つの着目点
二次電池はどれも化学反応にて充放電が可能となっている。
よって、以下が重要となる。
- 化学平衡式
- その際の電気特性
ニッケル水素の例だと以下。
化学平衡式:\(Ni(OH)_2+M⇄ NiOOH+MH\)
左辺から右辺が充電
右辺から左辺が放電
電気特性:\(E^0=+3.7 vs. SHE\)
\(E^0\)は標準電極電位と呼ばれるもので、理論的にどれだけの電位を出しうるのかを示したもの。
基準になっているのが、SHE(Standard Hydrogen Electrode:標準水素電極)。
標準水素電極(ひょうじゅんすいそでんきょく、英: standard hydrogen electrode、SHE)とは、水素ガスおよび水素イオンの活量が全て1である時の水素電極である。
Wikipediaより
\(E\)は水素電極の電極電位(単位 V)
\(E^0\)は水素電極の標準電極電位(単位 V)
\(R\)は気体定数(=8.31447 J K−1 mol−1)
\(T\)は絶対温度(単位 K)
\(F\)はファラデー定数(=9.64853×104 C mol−1)
\(a_H^+\)は電解質溶液中の水素イオンの活量
\(pH_2\)は水素ガスの分圧(単位 Pa)
\(p^0\)は標準圧力(=101.3×103 Pa)
$$E=E^0+\displaystyle \frac{RT}{F}ln \displaystyle\frac{a_H^+}{(pH_2/p^0)^{1/2}} $$
要は、起電力の測定時の水素イオンと水素ガス圧力の要素を可能な限り排除することで、”標準”としたものと思われる。
リチウムイオン二次電池の注意点
リチウムイオン二次電池ではメモリ効果は発生しない。
よって、繰り返し利用に向いている。
しかし、一点注意点が存在。
電極構造材のすき間にLi+が出入りするインターカレーション反応
が発生する点。
基本的には問題にはならないが、過充電・過放電を繰り返すなどした場合、構造材が破壊され、膨張したままになることがある。
これがスマホの電池パック膨張、発火の原因になる。
まとめ
- 使い捨ては一次電池、充電式は二次電池。
- 充放電は化学反応。起電力は標準電極電位で表現される。
- リチウムイオン二次電池でメモリ効果は起きない。しかし、過充電・過放電によるインターカレーション反応があり、これによる膨張はあり得る。
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