モデルベース開発

事例

【仕様書】最小構成のモデルベース開発事例 その10【制御対象】

前回、PID制御を離散化した。 Simulinkへ転記しても動作するレベルまで来たが、 制御対象が無いため、動作確認ができない。 制御対象の仕様を決めていく。 制御対象はおおよそ一次遅れ系で表現できることが多い。 アクセル開度と一次遅れ系の関係性を持っているのは出力。 出力(仕事率)から車速が算出できる。
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【仕様書】最小構成のモデルベース開発事例 その9【PID離散化】

前回まで3回に分けてはテイラー展開を応用した微分、積分の説明をした。 今回をそれをPID制御に適用して離散化する。 速度型PIDの復習。 PIDの積分を総和法で、微分を差分法に置き換えた。 Δtは制御周期。 今回の場合は10[ms]。 ・ワインドアップ対策は積分要素に切り替えスイッチとサチュレーションを含めることで対応。
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【仕様書】最小構成のモデルベース開発事例 その8【離散化後編】

テイラー展開第3項までを使用した積分近似手法は台形法と呼ばれる。 テイラー展開第3項までを使用した微分近似手法は中心差分法と呼ばれる。 f(t_0+Δt)で解いたパターンだと前進差分法。 f(t_0-Δt)で解いたパターンだと後進差分法。 数式を解く場合は、「絵を描けるか」という観点で解くと迷わなくて良い場合がある。 納得もできるし、説明もし易い。
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【仕様書】最小構成のモデルベース開発事例 その7【離散化中編】

今回は離散化の基礎を押さえに行く。 総和法、差分法はテイラー展開の第2項までを使用した式がベースになっている。 よって、第3項以降が誤差となる 使用する項数を増やせば制度は上がる方向になる。 仕様上は3項までを想定、運用では2項までということが良くある。
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【仕様書】最小構成のモデルベース開発事例 その6【離散化前編】

今回は離散化について説明する。 離散化はテイラー展開を応用して実現している。 テイラー展開にf(t)=f(t_0+Δt)の制約を掛けると式が単純化される。 総和法、差分法は初歩、テイラー展開は原理、そのあとに離散化の基礎。 初歩の後に原理、原理の後に基礎を押さえておくと良い。
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【仕様書】最小構成のモデルベース開発事例 その5【制御モデル】

前回、簡易HILS案の関係者間調整と物理値変換仕様を実施。 今回は実際の制御モデルに踏み込む。 PID制御は位置型と速度型がある。 位置型はワインドアップの課題を抱えている。 速度型はワインドアップの課題を解消しており、使い勝手が良い。 ソフトウェアで実現するには離散化が必要。
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【仕様書】最小構成のモデルベース開発事例 その4【物理値変換】

簡易HILSの案も浮かび、品質保証リスク低減を試みることになった。 今回は簡易HILS案の関係者間調整と物理値変換の話になる。 外部委託する際/される際は何かしら明確な検収要件を決めるべき。 特に実環境が容易に手配できない場合は、大体手段を用意する必要がある。 アクセル開度のように安全性に関わる部分は多重化していることが多い。
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【仕様書】最小構成のモデルベース開発事例 その3【論理構成】

論理構成を考える際は物理値変換部と制御に分けた方が良い。 物理的な制約と仕様の切り離しができ、移植性とシミュレーション可能性が引きあがる効果がある。 早期検証を考えることで品質保証リスクを下げる仕掛けを考えておくとよい。 当然、関係者との調整は必要になる。 よって、説得材料等もそろえておいた方が良い。
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【仕様書】最小構成のモデルベース開発事例 その2【物理構成】

前回、「仕様書は大きい事から書いていく」ことを理解した太郎くん。 今回は実際の手段(仕様)の話に進む。 仕様も大きい話から書いていく。 まずは物理構成の開発対象の外側も含んだ構成。 次に開発対象の内部の構成。
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【仕様書】最小構成のモデルベース開発事例 その1【背景、目的】

モデルベース開発と言っても対象によって手法や使うツールも様々。 仕様書等の開発ドキュメントは大きい話から書いていく。 背景、経緯、目的など。 背景、経緯、目的は形式的なものではなく、ドキュメントの誤認識を抑制する仕掛けの一つ。