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はじめに
AUTOSAR-Dcmのコンフィグレーションの話。
Dspの役割、クラス図など。
Dspの位置づけの話。
ISO14229-1依存部と完成車メーカ依存部の分離と結合方法の話。
Dspの中で最も複雑な構造部はどこか。
などなど。
登場人物
博識フクロウのフクさん
イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1
エンジニア歴8年の太郎くん
イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1
AUTOSAR-Dcm Dspの役割
今回はAUTOSAR-Dcm、最後のサブモジュールであるDspについて。
DspはDiagnostic Service Processingの略。
流れとしてはこれが最上位層に相当するから・・・。
アプリケーション層?
そうだね。
各サービスの実際の振る舞いを規定する部分になる。
振る舞いの規定って、完成車メーカ依存なんじゃない?
厳密にはISO14229-1で規定されている部分と完成車メーカ依存の部分がある。
ISO14229-1で規定されているものはDspでハンドリングして、
完成車メーカ依存の部分はコールバック関数を登録して、
その関数内に完成車メーカ依存のコードを埋め込むってのが基本的な考え方になる。
なるほど。
必要なタイミングでコールバックするから、
必要なコードは各自でちゃんと書いてねって感じだね。
AUTOSAR-Dcm Dspコンフィグレーション構造
そして、Dspのコンフィグレーション構造。
Dslよりかはマシだけど、結構複雑そうだなー。
ちなみに今回使用する範囲に絞ってるんで実際の構造はもっとカオス
(まじかー)
AUTOSAR-Dcm Dspコンフィグレーション構造のちょい解説
今回記載している範囲はDIDに関係する部分になっている。
実際にはECU Reset、routine Controlなどにコンフィグレーションセットもあるけど、シミュレーションでは使用しないので割愛。
雰囲気としてはDIDと同じ感じになるのかな?
DIDよりかはシンプルになると思うよ。
DIDの場合は読み/書き/IO制御の3種類で使用されるのでややこしいことになってるんだけど、
他のリソースは割とすぐコールバックでお任せって感じになる。
ということは、DID関連が分かってしまえば、他のはチョロい?
まぁそうなるかな。
DID関連が広いは深いわなんで、これに耐えられれば他のはチョロい。
なるほど。
まとめ
まとめだよ。
- Dspはアプリケーション層。
- ISO14229-1依存と完成車メーカ依存に分かれ、完成車メーカ依存はコールバック関数で対応。
- Dspの中でDIDに関連するものが最も複雑。
- DID関連を知ってしまえば、他のコンフィグレーションは比較的たやすい。
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