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はじめに
今回からISO14229ことUDSの話に突入。
登場人物
博識フクロウのフクさん
イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1
エンジニア歴8年の太郎くん
イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1
車両診断通信の階層構造復習
前回で車両診断通信のトランポート層の説明とシミュレーションをやったわけだけど。
今回からはそれより上位の層になるんだね。
さて、その上位の層ってなんだったっけ?
ちゃんとメモってたよ。
こんなんだった!
Layer | UDS | ODS |
---|---|---|
アプリケーション層 | ISO14229-1 | ISO15031-5 |
プレゼンテーション層 | – | – |
セッション層 | ISO14229-2(UDS) | – |
トランスポート層 | ISO15765-2(診断通信) | – |
ネットワーク層 | ISO15765-2(診断通信) | ISO15765-4(OBD診断通信) |
データリンク層 | ISO11898-1(CAN) | ISO15765-4(OBD診断通信) |
物理層 | ISO11898-2(CAN) | ISO15765-4(OBD診断通信) |
んー、この表からすると次はセッション層のISO14229-2の話になるのかな?
そうだね。
といっても、これもVector社の「はじめての診断」で語られてるんで、
改めて説明する必要はなかったりするんだけど。
Vector社の「はじめての診断」
具体的に「はじめての診断」のどこらへんの話になるの?
以下の項目が該当するかな。
- レスポンス返信時間
- セッション・セキュリティー
レスポンスメッセージのタイムアウトパラメータ
車両診断通信のタイムアウトパラメータにP2時間というものがある。
どういうパラメータ?
タイムアウトパラメータというとN_Asとかあったと思うけど。
N_Asはネットワーク層のタイムアウトパラメータだねー。
P2時間はセッション層のタイムアウトパラメータなんで別物。
はぁ?
一言で説明すると
「リクエストメッセージ送信後のレスポンスメッセージを受信するまでのタイムアウト時間」
????
(うーん、イメージ湧かないかー)
まぁちょっとここは置いておいて次行こう。
セッションのタイムアウトパラメータ
次がS3時間というタイムアウトパラメータ。
これはどこのタイムアウト?
車両診断通信にはセッションという概念があって、
初期状態をデフォルトセッション、
そこからセッション制御サービスってメッセージを投げることで
セッションを切り替えることができる。
セッションが切り替わるとサポートするサービスが変化して、
デフォルトセッションでは利用できなかったサービスを利用出来るようになったりする。
ただし、デフォルトセッション以外に遷移した際はS3時間何もメッセージを受けないと強制的にデフォルトセッションに戻るという仕様になってる。
(絶句)
(まぁわからんよねー)
イメージ湧かない場合は?
ちょっと今回はなんか全くイメージわかない!!
図解は?図解!
うーん、とりあえず、
P2時間、S3時間、セッションが分かるような絵を用意してくるよー。
まとめ
まとめだよ。
- 故障診断通信レイヤの復習。
- レスポンスメッセージタイムアウトパラメータはP2時間。
- セッションタイムアウトパラメータはS3時間。
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