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はじめに
任意波形から複素フーリエ係数抽出。
それを元に元波形を複素フーリエ級数で再現。
これをScilabで実施する。
登場人物
博識フクロウのフクさん
イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1
エンジニア歴8年の太郎くん
イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1
【再掲】プログラムフロー
太郎くん
まずはプログラムフローの再掲。
- csvファイル読み込み
- 各種変数初期化
- フーリエ係数算出
- n=10,50,200のパターンでフーリエ級数で波形を合成
- グラフにプロット
フクさん
これをScilabで実現する。
Scilabコード
フクさん
使用するcsvファイルはこれ。
フクさん
Scilabコードは以下。
N=1000; // 係数算出項数(同定元波形のplotよりも少なく)
wave=csvRead('wave.csv'); // 同定波形読み込み
points=length(wave); // 波形のplot数取得
fx=wave'; // 波形を行ベクトルへ
dx=2*%pi/points; // 1plotあたりのx軸幅
x=linspace(-%pi,%pi,points); // -π~+πの範囲で波形plot数分の等差数列
C = zeros(1,N*2+1); // C係数群格納用(±両方)
for n = -N:N
// 係数C_n算出
// C(N+1)がC_0
// C_n = (1/2π)∫f(x)exp(-inx)dx
C(n+N+1) = fx*exp(-1*%i*n*x).'*dx/(2*%pi);
end
Ns = [10,50,200];
for i = 1:length(Ns)
NN = Ns(i); // 今回のC_n項数
// f(x)=Σ(C_n exp(inx))
Fourier_series = zeros(1,points); // 合成関数を0初期化
for n = -NN:NN
Fourier_series = Fourier_series+(C(n+N+1)*exp(%i*n*x));
end
// 元波形と複素フーリエ級数波形の表示
subplot(length(Ns),1,i);
plot(x, fx,'LineWidth',3);
plot(x, real(Fourier_series),'-r','LineWidth',2);
title(sprintf('n=±%d',NN),'fontsize',6,'fontname',4);
p=gca();p.tight_limits(:)="on";
p.data_bounds(:,1)=[-%pi;%pi];
p.data_bounds(:,2)=[-0.1;1.1];
xgrid();
end
処理結果
フクさん
処理結果は以下。
太郎くん
これも実数フーリエのときと同じ結果だね。
フクさん
位相とかを調べたい場合は、複素平面上の偏角を求めたりする。
まとめ
フクさん
まとめだよ。
- 任意波形から複素フーリエ係数抽出し、それを元に元波形を複素フーリエ級数で再現をScilabで実施。
- 実数フーリエと同じ結果が得られた。
- 係数は複素数であり、偏角から位相を求めることも可能。
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