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はじめに
の、
MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第5章 その75【複素フーリエ級数⑦】
を書き直したもの。
今回は、複素フーリエ級数の導出。
【再掲】複素フーリエ級数に至る道
まずは複素フーリエ級数に至る道を再掲。
- テイラー級数
- マクローリン級数
- 指数関数のマクローリン展開
- cos(x)のマクローリン展開
- sin(x)のマクローリン展開
- オイラーの公式
- 複素フーリエ級数
さらに、複素フーリエ級数を導出するステップも再掲。
- オイラーの公式とそれの変形の式を元にcos関数、sin関数を複素指数関数で表現する。
- 実数フーリエ級数のcos関数、sin関数に上記を代入する。
- 代入した上で頑張って最適化する。
- Σの下限を\(-\infty\)、上限を\(\infty\)にする。
今回は、複素フーリエ級数の導出。
【再掲】前回導出した式
前回の式も再掲しておこう。
\(
\displaystyle \sum_{n=1}^\infty e^{-inx}=\displaystyle \sum_{n=-1}^{-\infty} e^{inx}
\)
\(
\displaystyle \sum_{n=1}^\infty \frac{a_n+i b_n}{2}=\displaystyle \sum_{n=-1}^{-\infty} \frac{a_n-i b_n}{2}
\)
複素フーリエ級数の導出
材料は揃ったので複素フーリエ級数を導出する。
以下になる。
\(
\begin{eqnarray}
\displaystyle f(x)&=&\frac{a_0}{2}+\sum_{n=1}^\infty e^{inx}\frac{a_n-ib_n}{2}+\sum_{n=1}^{\infty} e^{-inx}\frac{a_n+ib_n}{2}\\
&=&\frac{a_0}{2}+\sum_{n=1}^\infty e^{inx}\frac{a_n-ib_n}{2}+\sum_{n=-1}^{-\infty} e^{inx}\frac{a_n-ib_n}{2}\\
&=&\frac{a_0}{2}+\sum_{n=-\infty}e^{inx}\frac{a_n-ib_n}{2}\\
※ \frac{a_0}{2}&=&e^{i0x}\frac{a_0-i0}{2}と見なせる。\\
&=&\sum_{-\infty}^{\infty} e^{inx}\frac{a_n-ib_n}{2}\dots({\rm{if}} \,n=0\dots b_n=0)
\end{eqnarray}
\)
なんかすげぇことになってるなが・・・。
さらに、
\(\displaystyle\frac{a_n-ib_n}{2}\)を複素係数として\(C_n\)に置き換える
\(
\displaystyle f(x)=\sum_{n=-\infty}^{\infty}C_n e^{inx}
\)
これが複素フーリエ級数となる。
なんかごちゃごちゃやってた割には最後は異様にスッキリした。
今後の方針
複素フーリエ級数はわかったが、
ここから何をすれば良いか。
複素フーリエ級数だけだと、そういう級数があるだけとなるから、
具体的に動作を見るのは複素フーリエ係数を求めるときになる。
実数フーリエの時もそんな感じだったので似たようなことになると思う。。
というわけで、次回からは複素フーリエ係数に向けての解説になる。
まとめ
- 複素フーリエ級数を導出した。
- 最終的にはシンブルな式に。
- 実際に利用しようと思うと、複素フーリエ係数とセットなので、しばらく待ち。
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