MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第5章 その68【オイラーの公式③】

MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第5章 その68【オイラーの公式③】 数値計算
MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第5章 その68【オイラーの公式③】

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はじめに

オイラーの公式の続き。
複素指数関数の変形でオイラーの公式を導出する。

登場人物

博識フクロウのフクさん

指差しフクロウ

イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1

エンジニア歴8年の太郎くん

技術者太郎

イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1

【再掲】複素フーリエ級数に至る道

太郎くん
太郎くん

まずは複素フーリエ級数に至る道を再掲。

  • テイラー級数
  • マクローリン級数
  • 指数関数のマクローリン展開
  • cos(x)のマクローリン展開
  • sin(x)のマクローリン展開
  • オイラーの公式
  • 複素フーリエ級数
フクさん
フクさん

今回は、オイラーの公式に向けての話の続き。

【再掲】指数関数に複素数を入れたマクローリン展開

フクさん
フクさん

フクさん一応、前回の「指数関数に複素数を入れたマクローリン展開」を再掲。

\(
\displaystyle e^{ix}={1+ix+\frac{(ix)^2}{2!}+\frac{(ix)^3}{3!}+\frac{(ix)^4}{4!}+\frac{(ix)^5}{5!}+\dots}
\)

太郎くん
太郎くん

複素数ではあるけど、ただ単に代入しただけだね。

複素指数関数のマクローリン展開の変形

フクさん
フクさん

先ほどの式をいろいろ変形していく。
\(i^2=-1\)であるが故の変形だということを意識して欲しい。

\(
\begin{eqnarray}
\displaystyle e^{ix}&=&{1+ix+\frac{(ix)^2}{2!}+\frac{(ix)^3}{3!}+\frac{(ix)^4}{4!}+\frac{(ix)^5}{5!}+\dots}\\
\displaystyle &=&1+ix-\frac{x^2}{2!}-\frac{ix^3}{3!}+\frac{x^4}{4!}+\frac{ix^5}{5!}+\dots\\
\displaystyle &=&\bigg( 1-\frac{x^2}{2!}+\frac{x^4}{4!}-\dots\bigg)+i\bigg(x-\frac{x^3}{3!}+\frac{x^5}{5!}-\dots\bigg)
\end{eqnarray}
\)

フクさん
フクさん

って感じで実数部と虚数部に分解できる。

太郎くん
太郎くん

まぁ、分解されただけでヤベェ感はなんも薄れてないけど・・・。

フクさん
フクさん

この実数部と虚数部、見おぼえない?

太郎くん
太郎くん

あ!
cos関数とsin関数のマクローリン展開した式だ!

フクさん
フクさん

正解。
つまり、以下にまとめられる。

\(
e^{ix}=\cos(x)+i\sin(x)
\)

太郎くん
太郎くん

あれ?
これって、この前見たオイラーの公式だよね?

フクさん
フクさん

そうそう。
つまり、オイラーの公式が証明されたってことになる。

太郎くん
太郎くん

なるほど。
そういうつながりだったのか。

フクさん
フクさん

次いでに、このオイラーの公式を少し変形させよう。

\(
e^{-ix}=\cos(-x)+i\sin(-x)
\)

フクさん
フクさん

cos関数は偶関数なので、引数の符号反転しても変化しない、
sin関数は奇関数なので、符号反転する。
これを加味すると以下に変形できる。

\(
e^{-ix}=\cos(x)-i\sin(x)
\)

太郎くん
太郎くん

この変形は何か意味あるの?

フクさん
フクさん

この後に出てくる実数フーリエから複素フーリエへの橋渡しの話や、それ以降の話で大活躍する予定だ。

太郎くん
太郎くん

(とりあえずメモっとこ・・・。)

まとめ

フクさん
フクさん

まとめだよ。

  • 複素指数関数のマクローリン展開を変形。
    • cos関数とsin関数のマクローリン展開の式が出てくる。
    • 実数部をcos、虚数部をsinとするとオイラーの公式になる。
  • オイラーの公式の変形。
    • 入力に負の符号をつけたもの。
    • 今後いろいろ活躍してくれる公式になる。

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