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はじめに
の、
MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第5章 その20【三角関数加法定理】
を書き直したもの。
フーリエ係数に至る道。
今回は三角関数の加法定理について。
【再掲】フーリエ係数に至る道
まずは、フーリエ係数に至る道を再掲。
- 偶関数
- 奇関数
- 関数の内積
- 三角関数の加法定理
- 三角関数の積和公式
- 重要な極限値
- 三角関数の直交性
- フーリエ係数
今回は三角関数の加法定理について説明する。
加法定理
加法定理はおそらく高校2年くらいに習うはず。
こんな式になる。
\(
\begin{eqnarray}
\sin(\alpha+\beta)&=&\sin(\alpha)\cos(\beta)+\cos(\alpha)\sin(\beta)\\
\cos(\alpha+\beta)&=&\cos(\alpha)\cos(\beta)+\sin(\alpha)\sin(\beta)
\end{eqnarray}
\)
学校によっては
sinの加法定理を「咲いたコスモスコスモス咲いた」
cosの加法定理を「コスモスコスモス咲いた咲いた」
と暗記させるところもあるようである。
(「コスモス」がcosで「咲いた」がsin)
加法定理のマイナス符号版?
そして、加法定理だが、\(\beta\)を足すのではなく、引いたものもある。
それだと加法定理じゃなく減法定理になりそうだが、
\(-\beta\)を足しているとは言える。
式としては先ほどの式とおおよそ一緒。
暗記してしまうのも良いが、
偶関数、奇関数の特性を利用すると、
先ほどの加法定理から求められる。
偶関数と奇関数の特性と言うと、
定積分の話と、
線対称か、点対称かって話がある。
そして、以下の特性もある。
偶関数は\(f(-x)=f(x)\)
奇関数は\(f(-x)=-f(x)\)
偶関数は線対称だからxの符号の影響を受けない。
奇関数は点対称だから、xの符号を関数全体の符号として扱えるってことになる。
つまり、
\(\cos(-x)=\cos(x)\)
\(\sin(-x)=-\sin(x)\)
と言える。
それを元に変形した加法定理が以下になる。
\(
\begin{eqnarray}
\sin(\alpha-\beta)&=&\sin(\alpha)\cos(\beta)-\cos(\alpha)\sin(\beta)\\
\cos(\alpha-\beta)&=&\cos(\alpha)\cos(\beta)-\sin(\alpha)\sin(\beta)
\end{eqnarray}
\)
\(-\beta\)に着目して、cos側はそのままで、sin側だけが、符号が外に出るとなると
そういう式が成立するってことになる。
こういうところでも偶関数、奇関数の特性が利用できる。
まとめ
- 三角関数の加法定理を確認。
- 偶関数、奇関数を利用すると、βにマイナス符号が付いた加法定理の式も導出できる。
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