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はじめに
の、
MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第2章 その57【重回帰分析①】
を書き直したもの。
正規方程式を用いた、重回帰分析について。
重回帰分析
今回から重回帰分析に突入する。
どんなものかをWikipediaから引用しておく。
重回帰分析(じゅうかいきぶんせき)は、多変量解析の一つ。回帰分析において独立変数が2つ以上(2次元以上)のもの。独立変数が1つのものを単回帰分析という。
Wikipediaより(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8D%E5%9B%9E%E5%B8%B0%E5%88%86%E6%9E%90)
つまり、
入力の変数が多変量、つまり多変数、つまりベクトル、つまり複数になる。
例えば、
2変数を想定すると以下のような式になる。
独立変数こと説明変数こと入力変数は\(x,y\)とする。
\(
z=\alpha x+\beta y + \gamma
\)
2変数(以上)で1つの結果が得られるような多項式の係数を求めるのが重回帰分析ということになる。
そして、これも正規方程式を利用すると一撃で解ける。
重回帰分析の二乗和誤差関数
以下が先の多項式に対しての二乗和誤差関数になる。
\(
\displaystyle\sum_{i=1}^n \{(\alpha x_i+\beta y_i + \gamma)-z_i\}^2
\)
単回帰分析と比較すると多変量になったことでイメージが沸きずらいかもしれない。
この場合、次元が少ない状態からの拡張をイメージすることしかできなくなる。
よって、単回帰分析のアナロジー(類推)として重回帰分析を見た方が良いだろう。
正規方程式の各成分の定義
\((Ax-b)^2\)で最小化問題を解く場合はの各成分は以下となる。
\(
A=
\begin{bmatrix}
x_1 & y_1 & 1\\
x_2 & y_2 & 1\\
\vdots & \vdots & \vdots\\
x_n & y_n & 1\\
\end{bmatrix},
\vec{x}=
\begin{bmatrix}
\alpha\\
\beta\\
\gamma
\end{bmatrix},
\vec{b}=
\begin{bmatrix}
z_1\\
z_2\\
\vdots\\
z_n
\end{bmatrix}
\)
単回帰分析と比べると変数、係数が増えただけ
当然、さらに項数が増えれば、それに合わせて各行列、ベクトルの要素も増える。
今回の2変数の場合はこうなるってところに気を付けよう。
重回帰分析の実施
あとは正規方程式に上記パラメータを入れるだけで求めたい多項式の各係数が求まる。
これは単回帰分析と同じ理屈になる。
\(
x=(A^TA)^{-1}A^Tb
\)
単回帰分析と同じで以下の流れでやっていく予定。
- サンプリングデータの用意
- 正規方程式のパラメータへ成形
- 正規方程式で各係数算出
- サンプリングデータと求めらえた関数のプロット
ただし、一点問題がある。
入力が2変数になったんで、サンプリングデータの使い回しが利かない。
単回帰分析のときは1入力1出力のデータであるため、今回のデータには適さない。
サンプリングデータに関しては以下の多項式をベースに乱数で\(\pm 1\)をしたものを使用する。
多少誤差は出るかもしれないが、同じような多項式の係数が求まればOKって考え方になる。
\(
z=3x-2y+5
\)
この場合であれば、\(3,-2,5\)に近い値が求まればOK。
まとめ
- 正規方程式を使って重回帰分析を行う。
- 重回帰分析の二乗和誤差関数の定義。
- 正規方程式の各成分の定義。
- サンプリングデータは特定の多項式に±1の乱数を載せたものを使用。
- 特定の多項式と近い係数が求まればOK。
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