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はじめに
正規方程式を導出するまでの説明。
今回からグラム行列について説明する。
登場人物
博識フクロウのフクさん
イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1
エンジニア歴8年の太郎くん
イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1
ロードマップ【再掲】
今回からグラム行列について説明する。
ロードマップで位置づけを確認しておくとよいだろう。
グラム行列?
初めて聞いたな・・・。
グラム行列の定義
まずはグラム行列の定義から。
複雑な話は無く、行列\(A\)と\(A\)の転置行列を掛けたものがグラム行列だ。
数式で表現すると以下になる。
\(
G=A^TA
\)
これだけ?
なんか定義ってほどの話じゃないような?
重要なのは定義じゃなくて性質の方だな。
グラム行列の性質
グラム行列は対称行列になるという性質がある。
ここでも対称行列が出てくるのか?!
試しに計算してみよう。
\(
\begin{eqnarray}
A&=&
\begin{bmatrix}
1 & 2 \\
3 & 4 \\
5 & 6 \\
\end{bmatrix}\\
A^TA&=&
\begin{bmatrix}
1 & 2 \\
3 & 4 \\
5 & 6 \\
\end{bmatrix}^T
\begin{bmatrix}
1 & 2 \\
3 & 4 \\
5 & 6 \\
\end{bmatrix}=
\begin{bmatrix}
35 & 44 \\
44 & 56 \\
\end{bmatrix}\\
AA^T&=&
\begin{bmatrix}
1 & 2 \\
3 & 4 \\
5 & 6 \\
\end{bmatrix}
\begin{bmatrix}
1 & 2 \\
3 & 4 \\
5 & 6 \\
\end{bmatrix}^T=
\begin{bmatrix}
5 & 11 & 17 \\
11 & 25 & 39 \\
17 & 39 & 61 \\
\end{bmatrix}
\end{eqnarray}
\)
確かに対称行列になってる!
というわけで次回は、これの証明を行ってみよう。
まとめ
まとめだよ。
- グラム行列の説明。
- グラム行列は対称行列になる。
- 試しにグラム行列の演算をして対象行列になるか確認。
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