MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第2章 その44【グラム行列①】

MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第2章 その44【グラム行列①】 数値計算
MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第2章 その44【グラム行列①】

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はじめに

正規方程式を導出するまでの説明。
今回からグラム行列について説明する。

登場人物

博識フクロウのフクさん

指差しフクロウ

イラストACにて公開の「kino_k」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=iKciwKA9&area=1

エンジニア歴8年の太郎くん

技術者太郎

イラストACにて公開の「しのみ」さんのイラストを使用しています。
https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=uCKphAW2&area=1

ロードマップ【再掲】

フクさん
フクさん

今回からグラム行列について説明する。
ロードマップで位置づけを確認しておくとよいだろう。

正規方程式に至る道、二次形式、対称行列、二次形式の微分、グラム行列、二乗和誤差、正規方程式
太郎くん
太郎くん

グラム行列?
初めて聞いたな・・・。

グラム行列の定義

フクさん
フクさん

まずはグラム行列の定義から。
複雑な話は無く、行列\(A\)と\(A\)の転置行列を掛けたものがグラム行列だ。
数式で表現すると以下になる。

\(
G=A^TA
\)

太郎くん
太郎くん

これだけ?
なんか定義ってほどの話じゃないような?

フクさん
フクさん

重要なのは定義じゃなくて性質の方だな。

グラム行列の性質

フクさん
フクさん

グラム行列は対称行列になるという性質がある。

太郎くん
太郎くん

ここでも対称行列が出てくるのか?!

フクさん
フクさん

試しに計算してみよう。

\(
\begin{eqnarray}
A&=&
\begin{bmatrix}
1 & 2 \\
3 & 4 \\
5 & 6 \\
\end{bmatrix}\\
A^TA&=&
\begin{bmatrix}
1 & 2 \\
3 & 4 \\
5 & 6 \\
\end{bmatrix}^T
\begin{bmatrix}
1 & 2 \\
3 & 4 \\
5 & 6 \\
\end{bmatrix}=
\begin{bmatrix}
35 & 44 \\
44 & 56 \\
\end{bmatrix}\\
AA^T&=&
\begin{bmatrix}
1 & 2 \\
3 & 4 \\
5 & 6 \\
\end{bmatrix}
\begin{bmatrix}
1 & 2 \\
3 & 4 \\
5 & 6 \\
\end{bmatrix}^T=
\begin{bmatrix}
5 & 11 & 17 \\
11 & 25 & 39 \\
17 & 39 & 61 \\
\end{bmatrix}
\end{eqnarray}
\)

太郎くん
太郎くん

確かに対称行列になってる!

フクさん
フクさん

というわけで次回は、これの証明を行ってみよう。

まとめ

フクさん
フクさん

まとめだよ。

  • グラム行列の説明。
    • グラム行列は対称行列になる。
  • 試しにグラム行列の演算をして対象行列になるか確認。

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