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はじめに
の、
MATLAB,Python,Scilab,Julia比較 第2章 その26【最小二乗法㉕】
を書き直したもの。
平均、分散、共分散を用いた1次関数最小二乗法の係数算出について。
Scilabを使用して算出してみる。
数式再掲
今回はScilab。
恒例の数式再掲。
\(
\begin{eqnarray}
a&=&\frac{\sigma_{xy}}{\sigma_x^2}\\
b&=&\bar{y}-a\bar{x}
\end{eqnarray}
\)
Scilabコード
Scilabコードは以下になる。
x=[0.51, 0.76, 1.06, 1.41, 1.75, 1.9, 2.01, 2.15, 2.27, 2.4, 2.49, 2.59, 2.67, 2.76, 2.83, 2.89, 2.95, 3.01, 3.05, 3.11, 3.15, 3.19, 3.23, 3.28, 3.31, 3.34, 3.38, 3.4, 3.43, 3.46, 3.49, 3.51];
y=[10, 11, 12, 13, 14, 14.5, 15, 16, 17, 18, 19, 20, 21, 22, 23, 24, 25, 26, 27, 28, 29, 30, 31, 32, 33, 34, 35, 36, 37, 38, 39, 40];
// 共分散利用
C=cov(x',y',1);
disp('共分散行列')
disp(C);
disp('分散');
printf('xの分散=%f\n',mtlb_var(x',1));
printf('yの分散=%f\n',mtlb_var(x',1));
// 1次関数最小二乗法
a=C(1,2)/mtlb_var(x',1);
b=mean(y)-a*mean(x);
printf('各係数 %.15f,%.15f\n',a,b);
xp = linspace(0, 4, 400); // 同定した1次関数のx軸を生成
plot(x, y, '+', xp, a*xp+b, '-' );
p=gca();
p.tight_limits(:)="on"
p.data_bounds(:,2)=[10;41];
p.data_bounds(:,1)=[0;4];
実行結果
以下が実行結果。
共分散行列
0.6615902 6.703916
6.703916 80.837646
分散
xの分散=0.661590
yの分散=0.661590
各係数 10.133033511230931,-2.161664366928406
考察
基本的にはMATLABと一緒のように見えるが、
x,yを転置してからcov関数などに渡している。
scilabの場合、列ベクトルとして渡されることを想定しているようで、
その都合で転置している。
そして、分散取得用の関数にvarianceというのがあるのだが、
これがどうも不偏分散しか返さない。
よって、代わりの関数としてmtlb_varというのもを使用している。
これは、MATLABのvar関数をエミュレートする関数のようである。。
cov関数が返す、分散共分散行列の配置はMATLAB、Python(Numpy)と一緒。
\(
\begin{bmatrix}
xの分散 && xyの共分散\\
yxの共分散 && yの分散
\end{bmatrix}
\)
まとめ
- 平均分散共分散を使用した一次関数最小二乗法をScilabで記載。
- covとmtlb_varを使用する。
- 分散取得用の関数にvarianceは不偏分散しか返さない。
- covは共分散だけでなく、分散共分散行列が取得される。
- よって、covだけでも分散は取得可能。
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